第50回衆院総選挙が10月15日に公示され、政治家たちの選挙運動がスタートした。最近ではSNSを使った運動も活発化しているが、街頭演説やビラ配りなども相変わらず行われている。そんな中、近年問題視されているのが選挙カーの騒音だ。
「お前には絶対入れないからな!」
街中で爆音を響かせながら走り回る選挙カー。演説をするならともかく、中には候補者の名前をひたすら連呼するだけというものまである。
選挙運動をしてもよい時間は、午前8時から午後8時までの間と決められているが、午前8時ではまだ、寝ている人もたくさんいることだろう。夜勤などで疲れて眠る中、朝8時に爆音の選挙カーによって起こされるなんてたまったものではない。
SNSを見ると案の定、選挙カーに対する批判が殺到している。
〈朝から夜まで、政策も何も言わず名前だけ叫んでる候補者! お前には絶対入れないからな!〉
〈選挙カーくるたびに名前控えてる。絶対入れない〉
〈選挙カーうるさすぎて起きた。絶対に許さない〉
〈めっちゃ快眠してたのに選挙カーのせいで起きたのマジでありえん〉
〈選挙カーがマジでうるさくて鬱。二つの党が競い合うように住宅街で叫んでて気が狂いそう。名前覚えたから絶対入れん〉
などといった声があがっている。
選挙カーに関するポジティブな意見はほとんどなく、ネガティブな意見ばかりだ。また、朝だけでなく、昼の騒音も大迷惑になっている。
特に迷惑を被っているのが、小さなお子さんを持つ家庭。選挙カーのせいで昼寝していた子どもが目を覚ましてしまい、午後のつかの間の休息がぶち壊されてしまうという。
小さな子どもが集まる保育園でも、選挙カーによるお昼寝タイムの妨害が問題化している。保育士兼管理者として児童発達支援事業所に努め、個人の活動として子育てサポートの活動をしている、まささん(@masa_kosodate)に園内での被害を聞いた。
「一般的に13時ごろ~15時までは午睡時間をもうけている園が多いです。午睡の必要性については個々の体力など、個人差はありますが、子どもの心身の発達に必要な時間で、私が働いていた園でもその時間帯が午睡時間としてもうけられていました」(まささん、以下同)