かつて「角栄王国」と呼ばれた新潟県。田中角栄元首相が築き上げた盤石な保守王国は、今、大きな変革期を迎えています。
揺らぐ保守王国、その象徴「新潟4区」の混沌
2024年衆院選に向けた「週刊文春」の最終予測リストによると、新潟県では衝撃的な結果が予測されています。なんと、全5つの選挙区において、自民党系候補が苦戦を強いられているというのです。特に注目すべきは、新潟4区の予測です。
前回の選挙では、無所属で出馬した米山隆一前新潟県知事が当選。比例復活当選を果たしたのが、元新潟県知事で自民党公認候補の泉田裕彦氏でした。今回の選挙では、この2人の元知事に加え、前回は自民党北陸信越ブロックの比例代表に回っていた鷲尾英一郎氏が党公認で出馬するという、三つ巴の激戦区となっています。
米山氏は、2009年の衆院選に自民党から出馬し、その後、無所属を経て、現在は立憲民主党の議員として活動しています。一方、鷲尾氏は、2017年まで民進党に所属していましたが、その後、自民党に入党し、当選6回を誇るベテラン議員です。
このように、新潟4区では、自民、無所属、野党間で複雑な関係性を持つ候補者が乱立しており、「保守分裂」の様相を呈しています。そして、その状況を最も有利に進めているのが、米山氏だと予測されています。
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新潟県全選挙区で野党優勢、その背景とは?
「週刊文春」の最終予測リストでは、新潟1区から5区まで、全ての選挙区において、立憲民主党の候補者に「やや優勢」以上の評価が下されています。これは、新潟県民の自民党に対する不信感が根強く、政権交代を求める声が大きいことを示唆していると言えるでしょう。
全国的な自民党への逆風、その行方は?
今回の衆院選は、岸田政権に対する審判の意味合いも強く、全国的に自民党への逆風が吹いています。新潟県における自民党の苦戦は、そうした全国的な流れを象徴するものであり、今後の政局を占う上でも重要な意味を持つと言えるでしょう。
「週刊文春」の最終予測リストでは、新潟県以外にも、自民党が苦戦を強いられている選挙区が数多くあります。果たして、今回の衆院選で、自民党は政権を維持することができるのでしょうか?今後の政局の行方から目が離せません。