【ソウル=依田和彩】韓国の李在明(イジェミョン)政権は11日、日本の植民地支配からの解放を記念する15日の光復節に合わせ、左派系野党「祖国革新党」のチョグク前代表らの特別赦免(日本の恩赦に相当)を決めた。
チョ氏は左派、文在寅(ムンジェイン)政権で法相を務めた。昨年12月、子どもの不正入学疑惑に関わる偽造私文書行使などで懲役2年の実刑判決が確定した。昨年12月中旬から服役している。決定に伴い残る3分の2の刑の執行は免除される。国会議員の資格を失っていたが、公民権も回復し、政治活動を再開できる。
特別赦免の対象者には元慰安婦支援団体「正義記憶連帯(正義連、旧挺対協(ていたいきょう))」の尹美香(ユンミヒャン)前理事長も含まれる。尹美香氏は団体への支援金を横領したなどとして大法院(最高裁)で昨年11月、執行猶予付き有罪判決を受けていたが、現与党・共に民主党の国会議員任期を全うしていた。李氏が2人に特別赦免を与えるにあたっては「自分の味方だからといって国民情緒を度外視した決定を下してはいけない」(9日付朝鮮日報社説)といった反対世論があった。