【北京=三塚聖平】中国メディアは27日、開票作業が始まった日本の衆院選の状況を速報した。中国の政策研究機関も関与するニュースサイト「観察者網」は、日本メディアを引用する形で「自民党の議席が過半数とならない」と伝えた。
石破茂政権の発足後、中国は対日関係の安定化を進めたい意向を示していた。衆院選後、日本の政局がどう変化するか注視しているとみられる。
中国のインターネットメディア、澎湃(ほうはい)新聞は27日、開票開始前の記事で、自民、公明両党の与党が過半数割れする可能性に触れ「今回の衆院選は日本の政局の変動を引き起こす」と指摘した。
中国の王毅(おう・き)共産党政治局員兼外相は今月9日、岩屋毅外相との電話会談で、石破政権が「両国関係の安定した発展を望む積極的なシグナルを発している」と称賛。その上で、新政権の下での日中関係の「新たな発展」に期待を示し、日本側に「戦略的互恵関係」の包括的な推進を呼び掛けていた。