お笑い界を牽引する芸能事務所として「吉本興業」と並び称される「松竹芸能」。近年、この松竹芸能を離れ、新たなキャリアを築く芸人が増加しており、彼らを指す「脱竹」という言葉まで生まれました。待遇改善や活動の場の変化を求め、事務所を後にした芸人の中には、フリーランスや他事務所への移籍後に目覚ましい成功を収めた者も少なくありません。本記事では、彼らの「脱竹」後の活躍に焦点を当て、お笑いファン500人を対象としたアンケート調査に基づき、特に成功していると評価された芸人のトップ3を詳しくご紹介します。
この調査は、WEBアンケートツール「Freeasy」を用いて、お笑いを愛する20歳から70歳までの男女500人に「松竹芸能を辞めた後も成功していると思う“脱竹”芸人」について実施されました。彼らがどのように逆境を乗り越え、独自の道を切り開いてきたのか、具体的なエピソードとともに見ていきましょう。
松竹芸能を離れて成功した芸人ランキング
第3位:よゐこ・濱口優がYouTubeで新たな境地を開拓
第3位にランクインしたのは、ベテランお笑いコンビ「よゐこ」の濱口優さん(53歳)です。1990年に有野晋哉さん(53歳)と共にコンビを結成して以来、『めちゃ×2イケてるッ!』や『いきなり!黄金伝説。』といった人気バラエティ番組で全国的な知名度を確立してきました。特に『黄金伝説』での「とったどー!」の決め台詞は、彼の代名詞となっています。34年間所属した松竹芸能を2024年末に退所した濱口さんは、現在YouTube活動に注力。「濱口優と秘密基地」チャンネルは登録者数20万人を超える人気を誇り、かつての自然体なキャラクターそのままに、新たなファンを獲得しています。
アンケート回答者からは、彼のYouTubeでの成功や、枠に囚われない自由な活躍を評価する声が多数寄せられました。「YouTubeで成功した」「今はいろいろなところで活躍している」「キャラクターが魅力的だから」「自由に活躍している」といったコメントは、独立後の濱口さんの活動が多くの人々に支持されている証拠と言えるでしょう。
第2位:キンタロー。の絶え間ない進化とモノマネの魅力
第2位は、その絶妙なモノマネで幅広い層から支持を集めるキンタロー。さん(43歳)です。社会人経験を経て、2012年に30歳で芸人の道を選んだ彼女は、芸歴わずか1年目で『とんねるずのみなさんのおかげでした』の人気コーナー「細かすぎて伝わらないモノマネ選手権」で優勝し、一躍脚光を浴びました。前田敦子さんやアンジェリーナ・ジョリーさんといった有名人のモノマネを武器に、瞬く間に人気芸人の仲間入りを果たしました。
2024年に12年間所属した松竹芸能を退所し、フリーランスとして活動を開始した現在も、多くのテレビ番組に出演。SNSでは常に斬新な「新作モノマネ」を披露し、誰も挑戦しないようなネタに積極的に挑む姿勢は、芸の幅を広げ、現在の成功へと繋がっています。回答者からは「最近よくテレビに出ている」「物まね番組には欠かせない芸人」「独特の芸風を築き上げている」「モノマネ芸人のなかで、誰もやらないようなネタを自分のものにしている」といった評価が寄せられています。
第1位:さらば青春の光が示す独立事務所の成功モデル
栄えある第1位に輝いたのは、自ら事務所を運営するお笑いコンビ「さらば青春の光」です。森田哲矢さん(43歳)と東ブクロさん(39歳)が2008年に結成したこのコンビは、2012年には「キングオブコント」で初の決勝進出を果たし、準優勝という快挙を成し遂げました。しかし、順風満帆に見えたその矢先、2013年3月に松竹芸能との契約解除という事態に直面。この逆境を乗り越えるべく、森田さんが代表取締役社長、東ブクロさんが取締役副社長を務める個人事務所「ザ・森東」を設立し、活動を継続しました。
独立後も「キングオブコント」決勝に常連として進出し、コントの実力は折り紙つき。徐々にテレビ出演も増え、現在では公式YouTubeチャンネルの登録者数が150万人を超える大人気コンビへと成長しました。彼らの成功は、自身のスキャンダルさえもネタに変え、苦難を乗り越えてきた姿が多くの共感を呼んでいます。アンケートでは「独立して個人事務所を作って成功した芸人の先駆けになった存在だと思う」「会社の枠を越えて自由にやれて、できることが拡大していった感じがする」「よく見るから」「色んな番組やYouTubeで活躍している。テレビで見ない日がないくらい」といった声が聞かれ、彼らが独立系芸人のロールモデルとなっていることが伺えます。
まとめ
今回のアンケート調査で明らかになったのは、松竹芸能を離れた後も、それぞれの強みや個性を生かして新たな成功を掴み取る「脱竹」芸人たちの存在です。よゐこ・濱口優さんはYouTubeで自然体の魅力を発揮し、キンタロー。さんは絶え間ないモノマネの進化で観客を魅了し続けています。そして、さらば青春の光は、個人事務所設立という挑戦を通じて、独立系芸人の新たな道を切り開きました。彼らのキャリアパスは、芸能界における多様な働き方と、逆境を乗り越える強い意志の重要性を示しています。
参考文献:
- Yahoo!ニュース (2025年7月20日). 「松竹を辞めた後も成功していると思う“脱竹”芸人ランキング」. https://news.yahoo.co.jp/articles/3d4fce856d49c7c95ff5c47aff5c3de335163e33