【糖尿病闘病】レスリング谷津嘉章さん、右足切断の過去と現在も続くリングへの情熱

元気な姿からは想像もつかない、糖尿病との闘い

モントリオール五輪レスリング代表、プロレスラーとして活躍した谷津嘉章さん。現在もリングに立ち続けるその姿からは想像もつきませんが、実は糖尿病による右足切断という壮絶な過去を経験されています。

無自覚だった糖尿病、そして突然の宣告

35歳の時、知人の医師に促されるがまま人生初の健康診断を受けた谷津さん。「糖尿病予備軍」と診断されます。しかし、自覚症状がないこと、そして医師の言葉が軽かったこともあり、危機感を持つことはなかったといいます。

その後、糖尿病を発症しますが、自覚症状の absence から、食事制限や運動療法も他人事のように感じていたそうです。

異変を感じたのは2018年、網膜症の症状と足の感覚麻痺が現れ始めます。糖尿病の文献と重なり、ようやく事態を深刻に受け止めますが、時すでに遅し。右足は壊疽を起こし、医師から「下腿切断」を宣告されます。

右足切断、そして生活の改善

「糖尿病は治らなくても、努力次第で数値をコントロールできる」

右足切断という経験を通して、谷津さんは自身の食生活を大きく改善しました。白米から玄米へ、果物を断ち、お酒も蒸留酒をコップ2杯に。さらにリンゴ酢を摂取することで、血糖値は安定したといいます。

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再起を誓い、再びリングへ

2023年には「日本障がい者レスリング連盟」を発足。義足となりながらも、現在もリングに立ち続ける谷津さんの姿は、多くの人の心を打つでしょう。

糖尿病、甘く見てはいけない脅威

国民病ともいわれる糖尿病。五反田内科糖尿病クリニックの伊藤静夫院長によると、日本人では5人に1人が糖尿病または糖尿病予備軍だとされています。

伊藤院長は、糖尿病予防の重要性を説き、以下の6カ条を提唱しています。

  1. 肥満の人は減量を
  2. 糖分の多い飲料は控える
  3. 間食をしない
  4. 食後の軽い運動を習慣化する
  5. 週3回以上、合計150分以上の有酸素運動を
  6. 夕食後3時間以上の間隔をあけて就寝する

食後眠気に襲われたり、20代と比べて体重が5kg以上増加している人は要注意です。少しでも自覚症状があれば、早めに医療機関を受診しましょう。

糖尿病は初期段階では自覚症状が現れにくいため、気づいたときには病状が進行しているケースも少なくありません。谷津さんの経験を通して、糖尿病の予防と早期発見の重要性を改めて認識しましょう。