中学受験シーズンが到来し、2025年度入試まで100日を切りました。受験生とそのご家族は、いよいよラストスパートに向けて準備を進めていることでしょう。そんな中、首都圏の中学受験界隈で激震が走っています。なんと、長年トップを争ってきた開成と麻布の牙城を、渋谷教育学園渋谷中学校(渋渋)が崩しつつあるというのです。今回は、この受験業界の大変動について、詳しく解説していきます。
渋渋躍進の背景:共学人気と確かな実績
四谷大塚の「合不合判定テスト」に基づく合格可能性80%ライン「Y80」の最新版(2025年度用・第4回)で、開成に次いで渋渋が2位に浮上、麻布は4位に後退しました。この順位変動は、一体何を意味するのでしょうか?
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森上教育研究所の森上展安氏によると、渋渋人気を牽引しているのは女子からの圧倒的な支持です。かつては、母親が女子校出身の場合、娘にも同じ学校への進学を望む傾向が強かったものの、近年は娘の意思を尊重し、共学進学を認める家庭が増えているといいます。
女子に人気の渋渋、男子にも注目される存在に
共学志向の高まりに加え、渋渋の東大合格者数が40人近くに達するなど、確かな実績を積み重ねていることも、人気上昇の大きな要因となっています。森上氏は、「東大合格者数増加に伴い、男子からの注目度も高まっている」と指摘します。大手進学塾講師も、指導する校舎で女子の渋渋志望者が増加傾向にあると証言しています。桜蔭合格圏内の女子受験生でさえ、渋渋を第一志望とするケースも出てきているようです。
時代の変化か?開成・麻布の牙城を崩す渋渋の戦略
渋渋の躍進は、単なる共学ブームにとどまらず、時代の変化を捉えた教育方針が評価されている結果とも言えます。グローバル化が加速する現代社会において、多様な価値観を持つ生徒同士が切磋琢磨できる共学環境は、大きな魅力となっています。
alt渋谷教育学園渋谷中学校
今後の展望:中学受験はどう変わる?
渋渋の台頭は、今後の首都圏中学受験の勢力図を大きく塗り替える可能性を秘めています。開成・麻布という伝統校が築き上げてきたブランド力に対し、時代のニーズに応える渋渋の挑戦は、中学受験の新たな潮流を生み出すかもしれません。
2025年度中学受験は、これまで以上に激戦が予想されます。受験生は、自身の将来像をしっかりと見据え、最適な学校選択を行うことが重要です。保護者も、子どもの意思を尊重しながら、共に受験という大きな壁を乗り越えていきましょう。