秋の園遊会で佳子さま、空色の振袖に込められた優しさと思いやり

秋の園遊会は、天皇皇后両陛下が主催する華やかな社交の場。2024年10月30日に赤坂御苑で開催された園遊会で、佳子さまは空色の美しい振袖姿で出席されました。今回は佳子さまにとって3回目の園遊会出席となりますが、その立ち居振る舞いには、招待客への細やかな心遣いと、内親王としての成長が感じられました。

佳子さまと愛子さま、心温まる交流

園遊会の冒頭、佳子さまは愛子さまと並んで三笠山に立たれました。愛子さまの淡い桃色の振袖と、佳子さまの緑がかった空色の振袖は、周囲の緑に美しく映え、まるで絵画のような光景でした。

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公務に慣れた佳子さまは、招待客との会話にも余裕が感じられました。身振り手振りを交えながら、時折愛子さまと顔を見合わせて頷き合う姿は、二人の親密な関係を表しているようでした。

車いすテニス金メダリストとの交流に見る佳子さまの気遣い

佳子さまは、パリパラリンピック車いすテニス金メダリストの上地結衣選手と田中愛美選手とも交流されました。お二人の車いすに合わせて膝を折り、目線を同じ高さにして会話する姿は、佳子さまの相手への思いやりを象徴する印象的なシーンでした。

佳子さまの振袖の袖が地面についてしまう場面もありましたが、気にすることなく会話に集中する姿からは、目の前の人との交流を何よりも大切にされていることが伝わってきました。

繊細な技巧が光る「菊栂」紋の振袖

佳子さまがお召しになったのは、未婚女性の第一礼装である本振袖。秋篠宮家の家紋である「菊栂」紋が施された、格式高い装いです。この振袖は、姉の眞子さんがパラグアイ訪問の際にお召しになったものを受け継いだもので、佳子さまの29歳の誕生日を記念した写真や映像にも登場しています。

藍白を基調とした着物には、裾に向かって鳥の子色が広がり、流水文様に四季の草花が描かれた繊細なデザイン。金銀や絹糸による日本刺繍、本金箔など、高度な技術が用いられています。

呉服関係者によると、この振袖は日本画のように繊細で美しい友禅染とのこと。光によって浮かび上がる草花や金箔の輝きは、佳子さまの魅力を一層引き立てていました。着物は身体に巻きつけることで立体的な曲線を生み出し、図柄の美しさを際立たせるもの。まさに佳子さまにぴったりの装いでした。

心を込めたおもてなし

雨上がりの晴天に恵まれた園遊会。佳子さまをはじめとする女性皇族方の色鮮やかな和装は、赤坂御苑の緑に美しく映え、招待客を温かくもてなしました。佳子さまの振袖姿は、日本の伝統美と、内親王としての品格を兼ね備えた、まさに「おもてなし」の心を体現するものでした。