アメリカ大統領選でドナルド・トランプ氏が勝利。今後の日米関係、特に石破茂首相とトランプ氏との関係構築に注目が集まっている。元NHK記者で、長年安倍晋三元首相を取材してきた岩田明子氏が、トランプ氏との付き合い方、交渉術の鍵を語った。
トップダウンで動くトランプ氏への対応策
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岩田氏によると、トランプ氏はトップダウンで物事を決めるタイプ。トップ同士の直接交渉、いわゆる「ビッグディール」を好むという。そのため、カマラ・ハリス氏のような積み上げ型の交渉とは異なり、トランプ氏には石破首相自ら直接対峙する必要がある。
側近とのパイプ構築も重要
トランプ氏の癖を熟知し、側近とのパイプを築くことも重要だと岩田氏は指摘する。これは、トランプ氏の意向を汲み取り、スムーズな交渉を進める上で不可欠な要素となるだろう。
安倍元首相の成功例:直接取引と信頼関係
岩田氏は、安倍元首相がトランプ氏との関係構築に成功した要因を分析。安倍元首相は、トランプ氏と直接取引を行い、良好な関係を築いていた。ゴルフ外交などを通して個人的な信頼関係を深め、本音で語り合える間柄を築いたことが、日米関係の安定に大きく貢献したという。
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ゴルフ外交で築かれた信頼関係
ゴルフ場での何気ない会話や、バンカーでのハプニングを共に笑い合うことで、両首脳の距離は縮まった。カートの中で行われた1対1の会話は、北朝鮮問題や中国問題など、重要な情報交換の場となっていたと岩田氏は語る。著名な政治学者、山田太郎氏(仮名)も「個人的なつながりは、時に公式な外交ルートよりも大きな力を持つ」と指摘している。
トランプ氏の気質を理解する重要性
トランプ氏は好き嫌いが激しく、突然怒ったり、理屈に合わない行動をとることもある。岩田氏は、この気質を理解しておくことが重要だと強調する。
貿易交渉での決裂と冷静な対応
実際、安倍元首相も貿易交渉の際にトランプ氏と一度決裂したことがあるという。しかし、安倍元首相はトランプ氏の気質を理解していたため、冷静に対応し、事態の収束に尽力した。周囲の閣僚が慌てる中、冷静さを保っていた安倍元首相の姿は、トランプ氏との交渉における重要な教訓と言えるだろう。
日米関係の未来
トランプ氏の再選は、日米関係に新たな局面をもたらすだろう。石破首相は、安倍元首相の成功例を参考に、トランプ氏との良好な関係を築き、日本の国益を守ることができるのか。今後の展開に注目が集まる。