元TOKIOのメンバーである山口達也氏が11月16日に長崎県佐世保市で行われた講演会で、アルコール依存症との闘いを語るとともに、新たに「大腿骨頭壊死」という難病を患っていることを衝撃的に告白しました。この講演はNBC長崎放送によって報じられ、山口氏が失われたすべてから「ゼロからの再出発」を目指す現在の状況を赤裸々に明かしています。
アルコール依存症との「5年間の闘い」
講演で山口氏は、「私は現在、アルコール依存症者です。5年前にそれを認め、同時に5年間お酒が止まっています」と現状を説明しました。彼は、自身がお酒を一人で止めることのできない精神の病気であると認識しており、「克服しないと死んでしまう。その方法はたった一つ、『アルコールを一生、一口も飲まないこと』です」と、生涯禁酒への強い意志を示しています。
かつて最も飲酒量が多かった時期については、記憶を失いコンビニエンスストアまで酒を買いに行った経験を語りました。目覚めると、畳まれた紙パック焼酎のゴミが部屋にあり、自分では買った記憶も飲んだ記憶も全くなかったというエピソードは、アルコール依存症の深刻さを物語っています。
衝撃の“難病”告白:大腿骨頭壊死の現状
さらに山口氏は、右足の「大腿骨頭壊死(だいたいこっとうえし)」という難病を患っていることを告白しました。この病気は、大腿骨の先端部分への血流が滞り、骨が壊死してしまうもので、アルコールの多飲がリスク因子の一つとされています。
山口氏は自身の病状について、「酒由来なので恥ずかしいですけど、右足の大腿骨頭壊死。大腿骨の骨が腐ってます」と説明。「今まだ普通に生活できるけど、このまま痛くなったら人工関節になる。これは治らないそうです。レントゲン見たら黒くなってました。難病指定ですよって言われて」と、病気の進行とそれが難病指定されている事実を明かしました。
元TOKIOの山口達也氏の講演時の写真
他の著名人の事例と世間の反応
大腿骨頭壊死は、俳優の坂口憲二氏が2018年に活動休止を発表した際に公表した病気であり、堀ちえみ氏も2015年から患っていることを2018年に公表しています。また、お笑い芸人の千原ジュニア氏も2020年頃から足の不調があり、大腿骨頭壊死を公表し、2022年に人工股関節手術を受けています。
山口氏の告白に対し、X(旧Twitter)上では「生きてくれてるだけでありがたいです」「今の自分に向き合って偉いと思います」といった応援や、「アルコール依存症は本当に心の病気なんだなと痛感する」と彼の苦しみに想像を寄せる声が寄せられています。一方で、過去の性加害や飲酒事故については、依然として厳しい意見も見受けられます。
贖罪と再起への道:株式会社山口達也の活動
山口氏は講演の最後に、「すぐには変われません。でも、思考を変え、言葉にし、人に伝え、助けを求める。それを習慣にすれば、周りの評価が変わり、人生が変わり、未来が変わっていく。私はこれからもそうやって生きていこうと思います」と語り、禁酒の継続と人生の立て直しへの決意を表明しました。
現在、山口氏は「飲酒運転撲滅」や「アルコール依存症治療」などを目的とした株式会社山口達也を設立し、地方自治体などで精力的に講演活動を行っています。会社のXアカウントからは、11月だけでも熊本県、徳島県、宮城県、兵庫県、愛媛県、愛知県、岡山県、福岡県、東京都、長崎県、広島県と、全国各地を飛び回り講演会を開催している様子が確認できます。長距離移動を伴う多忙な活動は、彼にとって過去の過ちへの「贖罪」であると見る向きもあります。
どん底から再起を図る山口氏の、自分自身との闘いの日々はこれからも続いていくでしょう。
参考文献
- 元TOKIO・山口達也氏“難病告白”にSNSからエール「生きてるだけでありがたい」 過去の性加害には厳しい声も. (2025年11月18日). FLASH. https://news.yahoo.co.jp/articles/e1b580e509b11fc018f0cf4ef3c3c4071be9ff1f





