小泉進次郎氏が選対委員長として挑んだ衆院選は、自民党にとって厳しい結果となりました。この敗北から進次郎氏は何を学び、今後どのような道を歩むのでしょうか?長年小泉家を見守り続けてきた牧島功氏が、その胸中を語ります。
敗北から見えた「安倍支配の影」と自民党の課題
「今回の衆院選は自民党にとって非常に残念な結果でした。本来であれば『安倍政治との決別』を象徴する選挙となるはずでした。アベノミクスが行き詰まりを見せていること、そして様々な疑惑…10年以上続いた安倍政権の功罪を検証し、新しい時代への一歩を踏み出す絶好の機会だったはずです。進次郎君が総裁になっていれば、また違った結果になったかもしれません。」
牧島功氏(80)は、そう静かに語り始めました。「神奈川のドン」と呼ばれた元神奈川県議会議長である牧島氏は、進次郎氏の祖父・純也氏、父・純一郎氏、そして進次郎氏自身と、三代に渡り小泉家を支えてきた人物です。
牧島功氏と小泉進次郎氏
「しかし、自民党執行部は過去のしがらみから脱却できずにいます。今回の選挙における非公認候補への資金提供問題などは、その象徴と言えるでしょう。まるで古い体質にしがみついているように見えます。安倍氏の影響力は未だに根強く残っているのです。」
牧島氏は、今回の選挙結果を「安倍支配からの脱却」という視点からも分析し、自民党が抱える課題を鋭く指摘しました。
小泉家三代を支えた「国家老」の視点
横須賀市議を3期、県議を9期務めた牧島氏。進次郎氏の祖父・純也氏、父・純一郎氏の秘書を務め、進次郎氏の政治活動も神奈川県連で支えてきました。57年間、小泉家と共に歩んできた牧島氏は、まさに「国家老」と呼ぶにふさわしい存在です。
牧島氏と小泉家の出会いは、海軍から海上保安庁に転じた牧島氏の父が、横須賀で純一郎氏の弟と同級生だったことに始まります。その縁から純也氏を手伝うようになり、大学卒業後は小泉家の書生となりました。
1969年の純也氏の死後、純一郎氏が政界に進出すると、牧島氏は選挙を取り仕切り、2009年に横須賀の地盤が進次郎氏に引き継がれた後も、県議や市議に影響力を行使し続けました。
進次郎氏の未来、そして日本の未来
牧島氏は昨春、県議を引退しましたが、今回の衆院選でも進次郎氏の選挙事務所に連日足を運び、県連や議員からの相談にも応じていました。
小泉進次郎氏
今回の敗北は、進次郎氏にとって大きな試練となるでしょう。しかし、牧島氏は進次郎氏の政治家としての資質を高く評価し、今後の活躍に期待を寄せています。「政治の原点に立ち返り、国民の声に真摯に耳を傾けることが大切だ」と語る牧島氏の言葉には、深い愛情と信頼が込められています。
今後の進次郎氏の動向、そして日本の政治の行方は、私たち国民一人ひとりの関心の的です。