「正直に申しますと、大学時代の後半は特に自由奔放な生活をしていた」──学歴詐称疑惑が取り沙汰される静岡県伊東市の田久保真紀市長(55)。「東洋大学を卒業」として市の広報誌に記載されていたが、なんと大学を除籍されていたことが本人の口から説明された。
今回の騒動は、出所不明の“怪文書”が発端だった。全国紙記者が解説する。
「6月上旬、〈東洋大学卒ってなんだ。中退どころか除籍であったと記憶している〉という文書が市議らのもとに届いたといいます。
6月25日の市議会で学歴を確認された際、田久保氏は、『この件については代理人弁護士に任せている』『私の方からの個人的な発言については控えさせていただく』と答えるに留め、卒業したかどうか明言はしませんでした」
そして7月2日、田久保氏が開いた記者会見で、衝撃の事実が明かされた。6月28日、卒業証明書を取得すべく東洋大学の教務課を訪れたところ、自身の卒業が確認できなかったという。
除籍されたことに本人が気づかなかったとは、にわかに信じがたい状況だ。記者から疑問をぶつけられて、田久保氏は、「正直に申しますと、大学時代の後半は特に自由奔放な生活をしていた。当時は今と違って携帯電話もなく、私がバイクに乗っていろいろなところに行ってしまって、住所不定のようになったり連絡がつかなかったような状況もあった」とはにかみながら説明していた。
田久保氏は今年5月、無所属の新人でありながら、現職を打ち破り初当選。伊東市初の女性市長となった。“伊東のジャンヌ・ダルク”とも呼ばれた田久保氏とは、どんな人物なのか。地元住民が証言する。
「市長選の街頭演説では、本職の司会業の方がウグイス嬢を担当していて、歌謡ショーのような語り口の後、満を持して田久保さんが話し始め、にぎやかな雰囲気が印象的でした。地元メディアは、支援者との熱い掛け合いを“コール&レスポンス”と表現していました。
下戸なのですが、日中の地元周りを終えた後、支援者がいる酒の席にも律儀に顔を出していたんです。『コーラで参加します!(笑)』とかって冗談言って、忙しいはずなのに、『挨拶だけでもしたい』とすぐに飛んでくる。偉くなっちゃったけど、私からしたら裏表がなくて、ひょうきんな方です」
また、田久保氏を知る人物は、「おてんばな人」と微笑みながらこう語った。