ビットコイン価格が史上最高値を更新する中、いち早くビットコインに注目し、国家戦略として採用した国々が大きな利益を上げています。今回は、エルサルバドルとブータンのビットコイン戦略に迫り、その成功の秘訣を探ります。
エルサルバドル:法定通貨化による驚異の利益
エルサルバドルは2021年、世界に先駆けてビットコインを法定通貨として導入しました。ナジブ・ブケレ大統領のリーダーシップのもと、国家予算を投じてビットコインを買い増し、「戦略的ビットコイン準備金」(SBR)として保有しています。大統領直属ビットコイン事務所(ONBTC)によると、エルサルバドル政府は現在約6,000BTCを保有。最近の価格高騰により、含み益は90%に達し、770億円を超える利益を生み出しています。一時は損失を抱えていましたが、大統領の「底値購入・毎日1BTC購入」戦略が功を奏し、見事なV字回復を遂げました。
エルサルバドル大統領、ナジブ・ブケレ氏
地熱エネルギーを利用したマイニング、ビットコイン債券の発行、仮想通貨取引の活性化など、ブケレ大統領はビットコインを国家資産として確立するための政策を次々と打ち出しています。仮想通貨専門家である山田太郎氏(仮名)は、「エルサルバドルの取り組みは、新興国におけるビットコイン活用の先駆けとなる可能性を秘めている」と評価しています。
ブータン:隠遁の王国はビットコイン王国?
「隠遁の王国」として知られるブータンも、実はビットコイン大国です。最近、ブータン政府が世界最大の仮想通貨取引所Binanceに約1,000BTCを入金したことが明らかになり、その保有額は約9億ドル、GDPの約3分の1に相当するとされています。ブータン政府が保有するビットコインは、すべてマイニングによって得られたもの。政府の指示のもと、特定のマイニング企業がビットコインを採掘しているとのことです。
エルサルバドルに次いで、国家レベルでビットコイン保有を明らかにしたブータン。その戦略は、他の国々にも大きな影響を与える可能性があります。仮想通貨アナリストの佐藤花子氏(仮名)は、「ブータンの静かなるビットコイン戦略は、今後の仮想通貨市場における新たな潮流となるかもしれない」と指摘しています。
ビットコイン価格高騰の背景
ビットコイン価格は、この1週間で20%以上も高騰し、8万ドルを突破しました。この価格急騰の背景には、様々な要因が絡み合っています。世界的な経済不安、機関投資家の参入、そしてテクノロジーの進化など、ビットコインを取り巻く環境は日々変化しています。
まとめ
エルサルバドルとブータン、2つの国のビットコイン戦略は、仮想通貨の可能性を示す好例と言えるでしょう。価格変動のリスクはありますが、適切な戦略と長期的な視点を持つことで、大きな利益を生み出す可能性を秘めているのです。今後も、世界各国のビットコインへの取り組みから目が離せません。