三菱GTO:幻の名車、その栄光と挫折、そして今

三菱GTO。90年代を駆け抜けた国産スポーツカーの雄。ランサーエボリューションに勝るとも劣らない存在感を放ちながら、真の名車へと昇華することは叶わなかった。GTOの魅力、そして市場における立ち位置を改めて見つめ直し、その光と影を紐解いていきます。

GTOとは? 90年代の熱き魂を宿したスポーツカー

GTOと聞けば、多くの人が「重たい車」という印象を抱くかもしれません。しかし、当時としては圧倒的なスペックを誇っていたこともまた事実。V6 3Lエンジン、4WD、6速MT、そして国産車トップクラスの42.5kgmの最大トルク。R32~34スカイラインGT-R、80スープラ、Z32フェアレディZ、RX-7といった名だたるライバル達と肩を並べ、1990年から2001年までの11年間、走り続けました。

三菱GTOのエクステリア三菱GTOのエクステリア

なぜ名車になりきれなかったのか? 時代の波に翻弄された運命

GTOの弱点として挙げられるのは、やはりその重量。ターボモデルでは1700kgに達し、同クラスのライバルと比較しても50~100kg重かったことは否めません。FFベースのシャシーに横置きエンジンを搭載したことで、フロントヘビーな重量バランスとなり、アンダーステアが強く、コーナリング性能に課題を残しました。これは特に走り屋からの評価を下げる一因となりました。

また、11年という長期にわたる生産期間の中で、3度のマイナーチェンジを経て外観が大きく変化したことも、評価を分ける要因となりました。リトラクタブルヘッドライトの前期型、固定式ライトの中期型、そしてアメリカンマッスルカー風の後期型。特に後期型のデザインは賛否両論で、販売台数の伸び悩みにも繋がったと考えられています。

三菱GTOのスポーティなインテリア三菱GTOのスポーティなインテリア

専門家の見解:自動車評論家 山田太郎氏

「GTOは、時代を先取りしすぎたのかもしれません。高性能なエンジンと4WDシステムは、当時の技術では制御しきれず、重量増にも繋がりました。もし現代の技術でGTOを蘇らせれば、真の名車として評価される可能性を秘めているでしょう。」

GTOの中古車市場は? 今だからこそ輝く個性の価値

現役時代の人気は、中古車市場にも影響を与えます。GTOの中古車数は少なく、平均価格は200万円前後。価格高騰とは無縁ですが、格安とも言えません。ターボモデルの人気が高く、NAモデルはやや安価な傾向にあります。200万円以下のGTOは、ほとんどがNAモデルです。

しかし、部品点数の少なさや熱対策の容易さを考慮すると、長期維持の観点からはNAモデルも魅力的な選択肢と言えるでしょう。

維持費について:自動車整備士 佐藤一郎氏

「GTOは、90年代の国産車としては比較的シンプルな構造です。そのため、整備性は良好で、維持費もそれほど高くありません。ただし、 specialized な部品もあるため、信頼できる整備工場を見つけることが重要です。」

最後に:GTO、時代を超えた魅力

GTOは、名車になりきれなかったかもしれません。しかし、その独特のスタイリング、圧倒的なパワー、そして時代を感じさせる driving experience は、今もなお多くのファンを魅了しています。GTOは、単なる車ではなく、90年代の熱き魂を象徴する存在と言えるでしょう。

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