イーロン・マスク氏が率いる政府効率化省(DOGE)。そのユニークな略称は、インターネットミームから生まれた暗号資産、ドージコイン(DOGE)を彷彿とさせます。今回は、この「DOGE」をめぐる物語、ミームから暗号資産、そして政府機関への意外な展開まで、その歴史と魅力を紐解いていきます。
DOGE:ミームから生まれた奇跡の物語
DOGEの始まりは、2010年に遡ります。千葉県佐倉市在住の幼稚園教諭、佐藤敦子さんが愛犬「かぼす」の写真をブログに投稿したことがきっかけでした。首をかしげ、どこか困惑した表情の「かぼす」は、瞬く間にインターネットミームとして拡散。コミカルなフォントで添えられたテキストと共に、世界中の人々を魅了しました。
柴犬かぼすの画像
この愛らしい柴犬のミームが、のちに暗号資産ドージコイン(DOGE)誕生のきっかけとなるのです。
ドージコイン:ジョークから時価総額数十億ドルへ
2013年、ソフトウェアエンジニアのビリー・マーカス氏とジャクソン・パルマー氏は、ジョークとしてドージコインを開発しました。ライトコインをベースに作られたこの暗号資産は、「みんなの暗号資産」という親しみやすいスローガンと共に、Redditを中心に人気を獲得。取引開始後まもなく、時価総額は800万ドルに達しました。
そして2021年5月、ミーム株ブームとイーロン・マスク氏の支持表明を追い風に、ドージコインは0.72ドルという最高値を記録。驚くべき成長を遂げました。
イーロン・マスク氏とDOGE:熱烈な支持の背景
マスク氏は、DOGEの魅力を「犬であること」と「最高のユーモア」にあると語っています。彼は長年にわたり、X(旧Twitter)でドージとドージコインについて発信。さらに、SpaceXが開発した月探査衛星を「DOGE-1」と名付けたり、テスラやSpaceXのグッズをドージコインで購入できるようにするなど、その支持は揺るぎないものとなっています。
食文化研究家の山田太郎氏(仮名)は、この現象について「マスク氏の行動は、インターネット文化への深い理解と、革新的な試みへの情熱を示している」と分析しています。
ドージコインのロゴ
政府効率化省(DOGE):新たな挑戦
そして今、DOGEは政府機関の略称として再び脚光を浴びています。トランプ次期大統領が掲げる政府コスト削減のための新組織、政府効率化省(Department of Government Efficiency)。その略称がDOGEであることは、単なる偶然なのでしょうか。あるいは、マスク氏の巧妙な戦略なのでしょうか。
いずれにせよ、ミームから生まれたDOGEが、今や政府機関の名称として使用されているという事実は、インターネット文化が社会に与える影響の大きさを改めて示しています。
DOGEの未来:さらなる進化への期待
DOGEは、ミーム、暗号資産、そして政府機関の略称と、様々な形で進化を遂げてきました。今後、DOGEがどのような展開を見せるのか、世界中が注目しています。