結婚生活は長い航海のようなもの。穏やかな日もあれば、嵐の日もあります。特に、結婚20年前後、子育てが一段落した時期は、夫婦関係の転換期となり、些細な不満が大きな波紋を広げ、熟年離婚につながることも少なくありません。今回は、離婚カウンセラー岡野あつこ先生の新刊『なぜ「妻の一言」はカチンとくるのか?』を参考に、夫婦間のコミュニケーションの改善策を探り、円満な関係を築く秘訣をご紹介します。
リビングでリラックスする夫婦
夫婦の危機:コロナ禍で増えた熟年離婚の背景
コロナ禍で夫婦の時間が増えたことで、皮肉にも熟年離婚が増加しています。一見些細な不満の積み重ねが、夫婦関係の破綻を招く大きな要因となっているのです。結婚20年という節目は、子育てが一段落し、夫婦二人だけの時間を見つめ直す時期でもあります。長年連れ添った夫婦だからこそ、お互いの行動や言動に無意識のうちに不満が蓄積されやすい時期と言えるでしょう。
離婚相談事例:夫の行動にイライラが止まらない妻
40代のパート主婦であるAさんは、結婚20年目の夫の行動に悩んでいました。コロナ禍でリモートワークになった夫は、15分に一度リビングやキッチンに現れ、「仕事辞めたい」「会社潰れればいいのに」とネガティブな発言を繰り返すように。Aさんは夫の行動と発言にイライラが募り、離婚を考えるまでに追い詰められていました。
在宅勤務中の男性
夫婦間のコミュニケーション不足が問題の根源
Aさんのケースに見られるように、夫婦間のコミュニケーション不足は、小さな不満を大きな問題へと発展させる温床となります。夫はリモートワークのストレスを妻に吐き出すことで発散しようとしていたのかもしれません。しかし、妻にとっては、頻繁な中断とネガティブな言葉は負担でしかありませんでした。
夫婦円満の秘訣:効果的なコミュニケーションで不満を解消
このような状況を改善するには、まずお互いの気持ちを理解し合うことが大切です。夫は妻に自分の気持ちを聞いてもらいたい、妻は夫に自分のペースを尊重してもらいたい、といったように、それぞれのニーズを認識することが第一歩です。
相手の気持ちを尊重する
夫は、妻が家事に集中したい時間帯を理解し、休憩時間を決めて行動するよう心がけるべきです。また、ネガティブな発言を控える、もしくは相談できる相手を見つけるなど、妻への負担を軽減する努力が必要です。妻は、夫が仕事でストレスを抱えていることを理解し、話を聞いてあげる時間を設けるなど、寄り添う姿勢を示すことが重要です。
具体的な解決策を話し合う
例えば、「1時間ごとに5分の休憩にする」「ネガティブな話は友人と話す」など、具体的なルールを設けることで、お互いの不満を解消しやすくなります。夫婦で話し合い、お互いが納得できる解決策を見つけることが、円満な関係を築く鍵となります。
夫婦で話し合う様子
まとめ:小さな不満を解消し、円満な夫婦関係を築こう
夫婦関係は、良好なコミュニケーションによって築かれます。些細な不満を放置せず、お互いの気持ちを尊重し、具体的な解決策を話し合うことで、より良い関係を築くことができるでしょう。熟年離婚を防ぎ、いつまでも幸せな夫婦生活を送るために、日々のコミュニケーションを大切にしてください。