イスラエルによるガザ地区への攻撃が続く中、世界中で懸念が高まっています。アメリカ政府高官からは人道状況の改善についての発言もありますが、現地からの報道は惨状を訴え続けています。死者数についても、公式発表と報道機関の推計に大きな差があり、実情の把握が困難な状況です。一体、ガザ地区では何が起こっているのでしょうか?
イスラエル軍による一方的な攻撃と子供たちの犠牲
ガザ地区では、イスラエル軍による一方的な攻撃が続いています。11月17日にも北部への空爆で子どもを含む72人が死亡したと報道されています。この紛争はロシア・ウクライナ戦争とは異なり、圧倒的な軍事力を持つイスラエル軍による攻撃が中心となっている点が特徴です。
ガザ地区の空爆被害
ガザ地区で活動する医師たちの証言は、この紛争の悲惨さを物語っています。イギリス人医師のマモード氏は、イギリス議会の公聴会でガザの現状を「まるで広島・長崎を彷彿とさせる光景」と表現しました。
ガザ地区の医療現場:医師の証言
マモード医師は、今年8月中旬から約1か月間、ガザ地区の病院で治療活動に従事しました。彼は、そこで目撃した子供たちの犠牲について、深く心を痛めています。
ドローン攻撃と民間人への被害
マモード医師は、ドローンによる民間人、特に子供たちへの攻撃を目の当たりにしました。ドローンから発射される小さなサイコロ状の弾丸は、子供たちの腹部からいくつも摘出されたといいます。
「難民キャンプに爆弾が落とされ、その後ドローンが降りてきて民間人、特に子供たちを狙った。私は子供たちの腹部から何個もそれを取り出した。私が手術した一番小さな子は3歳だったと思う」とマモード医師は証言しています。
スナイパーによる狙撃
さらに、スナイパーによる狙撃も日常的に行われていると彼は語ります。「頭に銃撃1発で他に傷がない。流れ弾などではなく、イスラエルのスナイパーに狙われたことは明らかだ。そんなことが毎日続いた」と、その深刻さを訴えています。
マモード医師は、ルワンダ虐殺など、世界各地の紛争地域で活動してきた経験豊富な医師です。しかし、ガザ地区の状況は、これまで経験したどの紛争地よりも悲惨だと語っています。「私はこれまで世界各地の紛争地域で活動してきた。ルワンダ虐殺の時も現地にいた。しかし、ガザほどの状況は見たことがない」
ガザ地区の惨状は、国際社会の早急な対応が必要です。子供たちの未来を守るため、一刻も早い停戦と人道支援が求められています。