東大合格という快挙を成し遂げた愼允翼さん。しかし、彼は脊髄性筋萎縮症(SMA)という難病を抱え、指先以外をほとんど動かすことができません。寝たきりの体でどのように受験勉強を乗り越え、東大生となったのか。そして、母・張香理さんとの二人三脚での挑戦、そして自立への道のりについて迫ります。
困難を乗り越え、東大合格へ
幼い頃からSMAと闘いながらも、勉学への情熱を持ち続けた允翼さん。彼の努力と、母・香理さんの献身的な支えが、東大合格という夢を実現させました。毎朝、自宅から駒場キャンパスまで送迎してもらう日々の中で、允翼さんは着実に学力を伸ばしていきました。
東大生・愼允翼さん
母の想い、そして自立への決断
「いつか私たちがいなくなっても、允翼が一人で生きていけるように」。香理さんは幼い頃から、允翼さんの自立を強く願っていました。東大3年生になり、本郷キャンパスへの移転を機に、允翼さんは一人暮らしを決意します。家族で別れのパーティーを開き、新たな一歩を踏み出しました。
長年、允翼さんの介護に尽くしてきた香理さんにとって、息子との別れは大きな変化でした。夜も眠れない日々が続きましたが、允翼さんの自立を心から応援していました。
新しい生活、そして新たな出会い
寮生活を経て、ヘルパーのサポートを受けながら一人暮らしを始めた允翼さん。大学では、気の合う仲間と出会い、お酒を飲んだり、デートをしたりと、普通の大学生と同じようにキャンパスライフを楽しみました。
母・香理さんの新たな挑戦
允翼さんが自立した2018年、香理さんにも転機が訪れました。友人の勧めで東大病院の遺伝カウンセラーの職に応募し、見事採用されたのです。50歳を目前にしての新たな挑戦。非常勤時代からの積極的な活動が実を結びました。
未来への希望
寝たきりの体でも諦めずに夢を叶えた允翼さんと、献身的に支え続けた香理さん。二人の物語は、多くの人の心に勇気を与えてくれます。困難に立ち向かう強い意志と、温かい家族の愛が、未来への希望を照らします。
東大での研究、そして未来へ
現在、修士課程に在籍する允翼さんは、自身の経験を活かし、研究活動に励んでいます。彼の挑戦はこれからも続きます。
まとめ
SMAという難病を抱えながらも、東大合格という偉業を成し遂げた愼允翼さん。母・張香理さんの支えと、彼自身の強い意志が、夢を実現させました。自立への道のり、そして未来への希望に満ちた彼らの物語は、私たちに多くの感動を与えてくれます。