ロンドン(CNN) 英航空大手ブリティッシュ・エアウェイズ(BA)はこのほど、同社のエアバスA380型機に新たに導入するファーストクラスの座席を発表した。
【画像】新しい座席の幅は約93センチと現行のものを大きく上回る
A380は世界最大の旅客機で、客室の広さや低騒音が強み。数年前までは売り上げ不振で消滅の危機に陥っていたが、その後の盛り返しが注目されている。
BAは2026年から順次、A380に最新のファーストクラス座席を搭載する計画だ。
ロンドンのBA本社で発表イベントが開かれ、CNN Travelがいち早く乗り心地を試した。
最初に気付くのは空間の広さだろう。座席の幅は現行の約56センチをはるかに上回る約93センチ。倒せば長さ2メートルというフルフラットのベッドになる。
座った感覚は、ひじ掛け椅子や小型のソファに似ている。1人用の座席だが、2人がゆったりと座れる広さだ。
収納スペースは、小型スーツケースが入る外部の個別ワードローブから内部に設けた複数の小物入れまで、さまざま。頭上の棚は不要となり、設置されない可能性が高い。
仕切りのドアはスライド式で、乗務員に「起こさないで」と知らせるスイッチも付く。座席は外から調整できるようになっている。
BAの幹部によると、新たな座席は客室乗務員や常連客、技術者らの意見を取り入れ、数年間かけて設計された。
現行のA380はファーストクラスが14席だが、新デザインでは12席になる。
各座席に32インチの4Kスクリーンが設置され、調光機能付きの照明を「シネマモード」に設定することも可能。
向かい側のオットマンにもう1人の乗客が座れば、2人で食事ができる。
同幹部は「ラウンジやダブルルームとして、この空間を独占した気分になる」と強調した。