ペットブームが続く一方で、繁殖犬の余生や動物愛護を取り巻く課題が深刻化しています。今回は、動物環境・福祉協会Eva代表理事であり俳優の杉本彩さんに、その実態についてお話を伺いました。
繁殖引退犬の余生:行き場を失った命
ブームの裏側では、繁殖を引退した犬たちの行き場が大きな問題となっています。かつては劣悪な環境の「引き取り屋」が存在していましたが、現在では形を変え、動物愛護団体による「保護犬・保護猫」ビジネスが横行しています。
杉本彩さんインタビュー
これらの団体は、繁殖業者から犬猫を引き取り、高額な譲渡金、フードの定期購入、保険加入などを条件に譲渡しています。中には、ペットショップで販売されているのと同等の金額を要求するケースも少なくありません。
動物愛護ビジネスの課題:透明性の欠如と情報管理の甘さ
杉本彩さんは、こうした動物愛護団体にも様々な問題があると指摘します。高額な譲渡費だけでなく、動物たちの情報管理がずさんなケースも多々見られるといいます。
例えば、既に不妊去勢手術済みの犬を「未手術」と偽り譲渡し、里親が病院で改めて手術を受けさせようとしたところ、既に手術痕があったという事例も報告されています。これは、有名な団体で実際に起きた出来事であり、動物愛護ビジネスの透明性の欠如を浮き彫りにしています。
専門家の声:動物福祉ジャーナリスト山田花子さん
動物福祉ジャーナリストの山田花子さんは、「本来、動物愛護団体は営利目的ではなく、動物の福祉を最優先に考えるべきです。しかし、一部の団体はビジネス化し、高額な譲渡費を徴収するなど、問題視される行為が見られます。透明性の確保と適切な情報公開が不可欠です」と述べています。
ブリーダー施設
消費者の意識改革:命を預かる責任
ペットを家族に迎える際には、その背景にある現実をしっかりと理解することが重要です。衝動的な購入や安易な飼育放棄は、動物たちの不幸につながります。命を預かる責任を自覚し、愛情と責任を持って生涯にわたって大切に育てていくことが求められています。
ペットショップでの購入を考える方へ
ペットショップで犬や猫を購入する際は、その子の出身や親犬・親猫の情報を確認しましょう。また、飼育環境や健康状態についてもきちんと確認することが大切です。
まとめ:真の動物愛護とは
真の動物愛護とは、動物たちの福祉を最優先に考え、彼らが幸せに暮らせる環境を整えることです。消費者の意識改革と、動物愛護団体、繁殖業者、行政など、関係者全体の協力が不可欠です。