ウクライナ紛争の終結を願う声が高まる中、停戦交渉の可能性が模索されています。しかし、ロシアからは停戦に懐疑的な意見が相次いでおり、和平への道のりは険しいことが改めて浮き彫りになっています。ゼレンスキー大統領がNATO加盟を条件に停戦交渉に応じる姿勢を示したものの、ロシア側の反応は冷ややかです。果たして、ウクライナに平和は訪れるのでしょうか?
ロシア、停戦議論を西側の策略と非難
ロシアのラブロフ外相は、西側諸国が停戦議論を持ち出した真の狙いは、ウクライナに先進的な長距離兵器で再武装する時間を与えるためだと主張しています。西側諸国はゼレンスキー大統領の意向に振り回されていると批判し、真の平和への道ではないと断言しました。
ロシア外相、セルゲイ・ラブロフ氏
プーチン大統領側近、トランプ氏の和平案を拒否
プーチン大統領の側近であるコンスタンチン・マロフェーエフ氏は、トランプ前大統領が提示した和平案を拒否する姿勢を示しました。マロフェーエフ氏は、米国がウクライナへの長距離兵器供与を撤回し、ゼレンスキー大統領が失脚した後に、プーチン大統領とトランプ氏が最高レベルで会談を行うべきだと主張しています。
ドナルド・トランプ前大統領
ロシア、戦術核兵器使用の可能性を示唆
マロフェーエフ氏は、米国がウクライナ支援を撤回しない場合、ロシアは戦術核兵器を使用する可能性があると警告しました。また、ウクライナがロシアの核心的な利益の一部であることを米国が認めるべきだと主張しています。この発言は、国際社会に大きな波紋を広げています。
米バイデン政権、ウクライナに追加軍事支援
一方、米バイデン政権はウクライナに追加の軍事支援を行うと発表しました。対人地雷、対ドローン弾薬、HIMARS用弾薬など、7億2500万ドル相当の軍事支援を提供する予定です。
ジョー・バイデン大統領
ドイツもウクライナに追加支援を約束
ドイツのショルツ首相もウクライナを訪問し、6億5000万ユーロの追加軍事支援を約束しました。国際社会からのウクライナ支援は継続されています。
ロシア、北朝鮮製ミサイルを使用か
ウクライナ情報当局によると、ロシアは北朝鮮から提供された弾道ミサイルのうち60基をウクライナ攻撃に使用したと推定されています。ロシアのKN23(北朝鮮名:火星11号)弾道ミサイルの使用が確認されており、今後の戦況に影響を与える可能性があります。
ウクライナ紛争をめぐる状況は、依然として緊迫しています。関係国間の駆け引きが続く中、一刻も早い平和的解決が望まれます。今後の動向に注目していく必要があります。