維新の「最後の切り札」吉村洋文新代表が抱える内部の火種 党内から「前原誠司氏は苦労する」の声


【写真】吉村氏は態度を豹変して斎藤元彦知事と握手

 臨時党大会の冒頭、あいさつに立った馬場氏は、いきなり愚痴をこぼした。

「とにかくマスコミは、全然この代表選挙、盛り上がっていないとか、埋没してしまっているとか言っていた」

 今回の代表選には、吉村氏のほかにも金村龍那衆院議員、空本誠喜衆院議員、松沢成文参院議員が立候補した。4人が代表選に臨むのは過去最多だった。

 とはいえ、空本氏は出馬会見で、
「吉村知事が出れば代表選は決まったも同然。無投票は絶対に回避すべき」
 と、無投票を避けるための出馬であって、勝ち目がないと認めるほど。

 維新内では、立候補に必要な推薦人が集まらない国会議員の候補に推薦人を融通し、なんとか選挙戦の形を作った。

 代表選初日は、斎藤元彦知事が失職して再選を目指したことで注目された兵庫県知事選の投開票日と同じ11月17日。吉村氏をはじめ4候補がそろって大阪市内の繫華街に立ったが、聴衆はまばら。

 通り過ぎる人たちも、
「(衆院選は終わったのに)なんで今また選挙やってんの?」
 と不思議そうだった。

 維新の複数の国会議員からは、吉村氏が出馬表明した時点で、
「選挙はやらなくていい。吉村氏が勝つのはわかっている」
 という趣旨の話を聞いた。

 当の吉村氏は、代表選期間中の11月26日にフランス・パリで開催された博覧会国際事務局の総会に出席し、来年4月開幕の大阪・関西万博のPRのためにスピーチ。

 代表選の演説会は大阪以外でも東京、横浜、広島などで行われたが、吉村氏はそんなときでも、
「万博へご来場を」
 と大阪万博のPRをする余裕を見せていた。



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