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【ソウル共同】韓国国会(定数300)は7日夕(日本時間同)、尹錫悦大統領が3日夜に「非常戒厳」を宣言したのは憲法違反だとして、野党側が提出した弾劾訴追案を採決する本会議を開いた。保守系与党「国民の力」から可決に必要な8人以上の造反者が出るかどうかが焦点となっていたが、与党はほぼ全員が退席。数人は議場に戻って投票したが、議事は混乱。韓国メディアでは否決の見通しとの報道も出ている。
尹氏は7日午前、戒厳令で国民を不安にさせたとして「心からおわびする」と謝罪する談話を発表。任期を含む今後の政局安定策を国民の力に「一任する」と述べ、任期短縮も受け入れる考えを示唆した。譲歩姿勢を示し、与党議員の造反を防ごうとしたとみられる。
韓国大統領の弾劾訴追案採決は、2016年の朴槿恵元大統領以来で3人目。聯合ニュースによると、尹氏弾劾を求める国会前の集会には約15万人が集まった。
尹氏が公式に発言するのは、4日未明に戒厳令解除を発表して以降初めて。与党の韓東勲代表は談話発表を受け「早期退陣は不可避だ」と訴えた。