「立憲・柳沢剛衆院議員から複数回パワハラ」 元仙台放送部下が訴え


【写真】被害者の会が立憲民主党本部と同党県連に郵送した質問状

 稲垣さんによると、11年の入社間もない頃、アナウンス部長だった柳沢氏は「俺は採用していない。面倒を見ない」と他の社員がいる前で宣言し、半年後、全国のアナウンサーが集まる研修会で「こいつ放送でやらかして正社員になれないところだったけど、俺が頼み込んで正社員にしてやった」と発言したと主張。さらに、座っていたイスを蹴られたり「バカ」「臭い」「気持ち悪い」「早稲田(大学卒業)のくせにわかんねえんだ」などの暴言を日常的に吐かれたりもしたと訴えた。

 当時はアナウンサーとしてチャンスがもらえなくなると恐れ、パワハラと思いながら会社に被害を訴えなかった。ただ、昨年1月、柳沢氏が衆院選に立候補すると知り、怒りが湧き、選挙中の演説を聞いて「(選挙期間中の演説で柳沢氏が対抗する候補者に求めていたように)自身の問題に対しても説明責任を果たし、みそぎを済ませてほしい」と思い、実名で被害を公表したという。柳沢氏には会見を開いて説明し、謝罪するよう求めている。

 定期的にメンタルクリニックに通い、薬も処方されていたという。今も夢に出てきて傷は癒えておらず「誤解や指導の延長上という言葉に押し込めてはいけない」と訴える。

 パワハラを受けたと訴える他の元社員3人と「柳沢つよし被害者の会」をつくり、立憲民主党本部と党県総支部連合に9日、パワハラに関する質問状も送った。

 朝日新聞の取材に対し、党県連は「党員になる以前のことで個人間の問題でもあるため、党として対応することが難しく質問状は本人に渡す」とし、柳沢氏は事務所を通じて「事実に関する認識が双方で異なるものがあるが、私なりに後進の育成に努めてきたなか真意が十分に伝わらなかった点があるとすれば、反省したい。なお勤務時に管理職として指導・育成について懲戒処分を受けたことはない」と答えた。(福留庸友)

朝日新聞社



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