ボーナスから消えるお金…社会保険料の高さにため息、その仕組みと将来への影響とは?

年末の楽しみであるボーナス。しかし、手にする金額を見て、社会保険料の高さにため息をつく人も少なくありません。今回は、ボーナスから天引きされる社会保険料の仕組み、そして私たちの将来への影響について考えてみましょう。

社会保険料への不満の声

SNS上では、「ボーナスから社会保険料を引かないでほしい」「高すぎる」といった声が溢れています。街でインタビューしてみると、50代の方は「ボーナスはご褒美なのに、そこから引かれるのはショック」と語っていました。また、30代男性の給与明細を見せていただくと、なんと11万7000円もの控除が!「旅行や買い物に使いたかった」と落胆の声を漏らしていました。

給与明細のイメージ給与明細のイメージ

20年前の制度変更が今の仕組みに

かつてはボーナスの保険料率は1%という時代もありました。現在の仕組みになったのは20年前、2003年に導入された総報酬制がきっかけです。これにより、月収だけでなくボーナスにも社会保険料が課されるようになりました。さらに2004年の年金制度改革で厚生年金保険料が段階的に引き上げられ、13.58%から18.3%へ。当時の自民党は「100年間の給付と負担の姿を明確に」、公明党は「年金100年安心プラン」を掲げていました。

高齢化社会と年金制度の持続可能性

ニッセイ基礎研究所年金総合リサーチセンター長の徳島勝幸氏は、「高齢者の増加に伴い、必要な保険料率と考えざるを得ない」と指摘します。「20~30年前と比べ、現役世代の負担が増えているのは事実」としながらも、負担軽減の難しさについても言及しています。受給開始年齢の引き上げや給付額の削減は、反発が大きく容易ではないとのことです。

社会保険料負担軽減への動き

社会保険料の負担軽減に向けて、野党からも動きが出ています。日本維新の会の吉村洋文代表は、「社会保険料を下げる改革会議を立ち上げた」と表明し、この問題に積極的に取り組む姿勢を示しました。

将来への展望

100年安心を謳う年金制度。しかし、その持続可能性は社会保険料の負担と表裏一体です。現役世代の負担軽減と、将来世代への安心を両立させるためには、どのような改革が必要なのでしょうか。今後の議論に注目が集まります。