北九州マック刺傷事件、43歳男を逮捕 防犯カメラリレー捜査で犯人特定

北九州市で発生したマクドナルド店内での痛ましい刺傷事件。15歳の将来ある中学生2人が犠牲となり、市民に大きな衝撃を与えました。ついに犯人が逮捕されました。事件のあらまし、逮捕の決め手となった防犯カメラリレー捜査、そして今後の捜査の展望について詳しくお伝えします。

15歳中学生刺傷事件、容疑者逮捕の速報

2024年12月14日夜、北九州市小倉南区のマクドナルド店内で、中学生の男女2人が男に刺されるという衝撃的な事件が発生しました。女子生徒は帰らぬ人となり、男子生徒も重傷を負いました。事件発生から5日後の12月19日午前、福岡県警は現場近くに住む43歳の無職の男、平原政徳容疑者を殺人未遂の容疑で逮捕しました。

北九州市小倉南区のマクドナルド北九州市小倉南区のマクドナルド

福岡県警小倉南警察署の持丸宗徳署長は記者会見で、亡くなった女子生徒の冥福を祈り、負傷した男子生徒の回復を願うとともに、犯人逮捕に至るまでの経緯を説明しました。

防犯カメラとドライブレコーダー映像が逮捕の鍵

平原容疑者は、黒いワンボックスカーで現場に現れ、犯行後も車で逃走したとされています。同乗者はいなかった模様です。福岡県警本部の橋本浩輔捜査第1課長は、逮捕の決め手となったのは、防犯カメラの映像と市民から寄せられた100数十件に及ぶドライブレコーダーの映像だと明かしました。

犯行に使われたとみられる刃物のような凶器の捜索も続けられており、警察は「15歳の将来ある中学生を殺傷に巻き込んだ許しがたい凶行。卑劣極まりない。不眠不休で必ず捕まえるという意気込みで捜査にあたった」と強い憤りを示しました。

執念の防犯カメラリレー捜査が実る

今回の逮捕は、不審者リストからの絞り込みではなく、犯行後、現場から走り去る黒いワンボックスカーを防犯カメラのリレー捜査で追跡することで実現しました。

容疑者逮捕の現場容疑者逮捕の現場

他の場所で降車した容疑者の人相が、防犯カメラの映像や目撃証言と一致したため、平原容疑者を特定。12月17日から平原容疑者の監視を開始し、逮捕前日の18日に黒いワンボックスカーが容疑者のものだと裏付けが取れました。

今後の捜査と再逮捕へ

平原容疑者は、男子生徒への殺人未遂容疑については認めているものの、女子生徒への殺人容疑については黙秘を続けています。警察は、女子生徒への殺人容疑についても「必ず再逮捕する」と強い決意を示しており、引き続き事件の全容解明に向けて捜査を進めていく方針です。

事件の真相究明、そして亡くなった女子生徒のご冥福を心よりお祈りいたします。また、負傷した男子生徒の一日も早い回復を願っています。