千葉県柏市で起きた夫婦刺殺事件の続報です。12月18日夕方、柏市高柳の住宅で、住人の夫婦が刺殺体で発見されました。警察は、夫婦の知人である77歳の男性を公務執行妨害の疑いで現行犯逮捕しました。金銭トラブルが背景にあるとみて、捜査を進めています。
夫婦刺殺、現場は住宅内
18日午後6時10分頃、柏市高柳の住宅で、この家に住む渡来敏明さん(59)と妻の礼子さん(59)が血だらけで倒れているのが発見されました。2人は搬送先の病院で死亡が確認され、胸や背中などに複数の刺し傷がありました。
千葉県柏市で起きた夫婦刺殺事件の現場付近
警察の調べによると、2人は屋外で発見されましたが、室内にも争った形跡や血痕が残っていたとのこと。凶器とみられる刃物はまだ見つかっていないようです。近隣住民の通報で事件が発覚し、通報直前に女性の声で言い争う声が聞こえたという証言も得られています。
知人男性を公務執行妨害で逮捕、放火の可能性も
事件発生から約10分後、現場から600メートルほど離れた住宅街で火災が発生し、住宅8棟が全焼しました。逮捕された77歳の男性はこのうちの1棟に住んでいたとみられ、火災後に行方が分からなくなっていました。警察は、この男性が火災に関与した疑いがあるとみて、現住建造物等放火容疑で逮捕状を取得。その後、印西市内で軽乗用車に乗っているところを発見し、職務質問を行いました。しかし、男性は警察官に車を急接近させたため、公務執行妨害の疑いで現行犯逮捕されました。
金銭トラブルが背景か?
捜査関係者によると、亡くなった渡来さん夫妻は以前、不動産業を営んでおり、逮捕された男性との間に金銭トラブルがあったとみられています。警察は、金銭トラブルが事件の動機になった可能性があるとみて、詳しい経緯を調べています。逮捕された男性は下半身にやけどを負っており、入院して治療を受けているとのことです。
事件の全容解明へ、捜査続く
今回の事件は、閑静な住宅街で起きた凄惨な事件として、地域住民に大きな衝撃を与えています。警察は、逮捕された男性の回復を待って事情聴取を行うとともに、事件の全容解明に向けて捜査を続けています。