ドイツ東部マクデブルクで12月20日夜、悲惨な事件が発生しました。賑わうクリスマスマーケットに車が突入し、子供を含む5人が死亡、200人以上が負傷するという痛ましい事態となりました。現場は混乱に包まれ、救助活動が懸命に行われています。
悲劇のクリスマス、マクデブルクに衝撃走る
クリスマスムード一色に染まるはずだったマクデブルクのクリスマスマーケットが、突如として悲劇の舞台となりました。20日夜、多数の人々が集まる中、一台の車が暴走し、露店に突っ込んだのです。この衝撃的な事件により、5人が死亡、200人以上が負傷しました。負傷者の数は多く、容態が深刻な方もいるため、死者の増加も懸念されています。
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容疑者はサウジアラビア出身の医師、背景に何が?
地元警察は、車を運転していた50歳のサウジアラビア出身の医師を拘束しました。警察は、この男性が無差別に人々をはねたとみて、殺人容疑で捜査を進めています。
報道によると、この男性は反イスラム主義活動家としてSNSで活動しており、自身を「元イスラム教徒」と称していたとのこと。2006年にドイツに移住し、永住権を取得後、マクデブルクから約40キロ離れたベルンブルクに居住していました。
ドイツメディアは、容疑者の氏名を「タレブ・アブドルモフセン」と報道しています。ロイター通信によると、サウジアラビア当局は、この男性が極右思想の持ち主であるとして、ドイツ当局に情報提供を行っていたということです。
単独犯行か? 動機解明が急務
警察は、単独犯行とみて、事件の動機や背景を詳しく調べています。使用された車はレンタカーで、約400メートルにわたって暴走したとみられています。事件直後、市内中心部は一時閉鎖され、緊迫した状況が続きました。
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2016年のベルリンでのテロ事件を想起させる惨事
今回の事件は、2016年12月にベルリンのクリスマスマーケットで発生したトラック突入テロ事件を想起させます。この事件では、ISを支持するチュニジア人男性がトラックで市場に突っ込み、12人が死亡しました。
クリスマスを目前に控えた時期に起きた今回の悲劇は、ドイツ社会に大きな衝撃を与えています。テロの可能性も含め、真相究明が急がれます。
平和な日常が奪われたマクデブルク、今後の捜査に注目集まる
マクデブルクのクリスマスマーケットでの事件は、多くの人々の命を奪い、平和な日常を破壊しました。今後の捜査の進展が注目されます。