23人に1人――。
妻との間に第一子が生まれた男性のうち、45歳以上の男性の割合だ。まだまだ多数派ではないが、20年前の「67人に1人」に比べ、格段に増えている。(厚生労働省「人口動態統計」2003年、2023年報を基に筆者集計)。
アラフィフからの子育て、と聞くと「経済面、体力面ともに大変そう」とネガティブに捉える人も少なくない。しかし、当の本人たちはどのように感じているのか。
本連載では、45歳以上で「パパデビュー」した男性に、リアルな子育てライフを聞く。
今回は、前編に引き続き、現在4児を育てる後藤高浩さん(58歳)にお話を聞いた。
前編『「不幸だった」40代無職独身から4児の父になるまで』
■体力勝負な後藤家の日常
後藤さんの1日は、4人の子どもたちのスケジュールを中心に回っている。
朝は全員6時40分に起床。急いで朝食を妻が用意し、小学校に通う子どもたちは7時半過ぎに家を出る。末っ子は自宅から徒歩4分の幼稚園に通っているので、後藤さんが8時半に登園させる。
いったん帰宅して塾に向かう。授業は夕方から始まるため、午前中は事務仕事や面談などをする。
その間はベリーダンサーの妻もダンスの仕事をこなし、15時台には夫婦2人とも帰宅。末っ子のお迎えに幼稚園へ行き、帰宅する小学生たちを迎える。その後、後藤さんは再び塾へ向かい、21~22時ごろに帰宅する。
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「妻も英語の授業を受け持っているので、私と妻の授業の時間ができる限り被らないようにして、妻が授業のときは私が帰るようにしています。それでも、どうしても重なってしまうこともある。そういうときは義母に頼ることもあります。
また、3人の小学生たちは私の塾に加えて、ピアノやダンス、野球などの習いごともしています。やりたいことは、なるべくやらせてあげたいので。
子どもが自分で行ける場所にある教室や、親が送迎できる時間帯で教えてくれるところを選んでます」