台湾の与党・民進党の林右昌秘書長が読売新聞の単独インタビューに応じ、米国のトランプ次期政権との関係強化や、中国の軍事的圧力への対応について語りました。台湾の安全保障と経済的役割を強調し、日米台連携の重要性を示唆する発言も注目されます。
米台関係の展望:トランプ政権との連携強化
林秘書長は、現在の米台関係を「過去数十年で最良」と評価。トランプ氏の再選を好意的に捉え、過去の政権実績を高く評価しました。具体的には、台湾関係法に基づく武器売却など、具体的な成果を挙げています。
台湾民進党本部でインタビューに応じる林右昌秘書長
頼清徳政権下における台湾は、米国にとって「安定した信頼できるパートナー」であると強調。防衛費増額要請にも前向きな姿勢を示し、蔡英文前総統時代からの防衛力強化の継続を表明しました。林氏は、台湾のGDP成長や軍事関連投資の増加を背景に、ハイマースなどの最新兵器導入にも触れ、更なる防衛力強化への意決を表明しています。台湾の国際社会における役割の重要性を訴え、米国との連携強化が不可欠であるとしました。
台湾の経済力とサプライチェーン再構築への貢献
林秘書長は、台湾の経済力の強大さを強調。特に、中国依存からの脱却を目指す世界的なサプライチェーン再構築において、台湾が重要な役割を果たせるとの見解を示しました。これは、トランプ氏の「米国を再び偉大にする」というスローガンに合致するものであり、台湾の存在価値をアピールする狙いがあるとみられます。
中国の軍事的圧力への対応
中国からの軍事的圧力に対しては、林秘書長は毅然とした態度を示しました。「中国は台湾が何をしても歓迎することはない」と述べ、中国の意向に左右されることなく、台湾独自の道を進む決意を表明。 台湾が自主的に防衛力を強化していくことの重要性を強調し、中国の圧力に屈しない姿勢を明確にしました。
台北市の民進党本部
まとめ:日米台連携強化への期待
林秘書長の発言は、トランプ政権との関係強化に強い期待を寄せていることを示唆しています。同時に、中国の軍事的圧力に対しても、断固たる姿勢で臨む決意を表明しました。今後の日米台連携の強化、そして東アジア地域の安全保障環境に大きな影響を与える可能性があります。台湾の今後の動向に注目が集まります。