物語は、1955年の炭鉱で栄えた長崎県・端島(通称:軍艦島)と現代の東京を舞台に、70年もの歳月を跨ぐ壮大な愛と友情、家族の物語を描いた「海に眠るダイヤモンド」。最終話では、過去と現在が複雑に絡み合い、感動的な結末を迎えた。特に、朝子と鉄平の繋がりを象徴する「水色」の演出が視聴者の心を掴んだ。
朝子の水色の記憶
亡くなった兄・進平の身代わりとなり、危険な生活を送っていた鉄平。彼は愛する朝子にギヤマン(ガラス細工、ポルトガル語でダイヤモンドの意味)の花瓶を贈ると約束していた。そして現代、鉄平に瓜二つのホスト・玲央と共に、年老いた朝子(いづみ)は端島を訪れる。そこで、鉄平が10年以上前に島を訪れ、ダイヤモンド(ギヤマンの花瓶)を置いていった事実を知る。
杉咲花「海に眠るダイヤモンド」最終話(C)TBSスパークル/TBS
朝子にとって、鉄平との思い出は水色に彩られている。鉄平と過ごす特別な日、思い出のシーン、そして鉄平に呼び出されたあの日も、彼女は水色の服を身に付けていた。この繊細な描写が、二人の強い絆を象徴している。最終話でいづみが着ていたのも、やはり美しい水色の服だった。これは偶然ではなく、制作陣の意図的な演出だろう。
料理研究家の山田美香さん(仮名)は、「日本のドラマでは、特定の色を使って登場人物の心情や関係性を表現する手法がよく用いられます。水色は、純粋さ、儚さ、そして永遠の愛を象徴する色として知られています。」と語る。まさに、鉄平と朝子の愛の物語にふさわしい色の選択と言えるだろう。
ギヤマンの輝き、そして未来へ
いづみの手に渡ることは叶わなかったギヤマンの花瓶。しかし、ラストシーンで部屋の中にひっそりと輝く水色の花瓶が映し出された。それは、鉄平の愛が時を超えて届いた証であり、朝子の心に永遠に輝き続けるダイヤモンドのように思える。
視聴者の声
SNS上では、「鉄平との思い出は全部水色なんだ」「最後のいづみさんも水色の服だった」「鉄平が朝子に贈った水色のダイヤモンド」といった感動の声が多数寄せられている。多くの視聴者が、水色の演出に込められた意味に気づき、共感したようだ。
「海に眠るダイヤモンド」は、単なるラブストーリーではなく、時代を超えたヒューマンエンターテインメント作品として、視聴者に深い感動と希望を与えてくれた。ラストシーンのギヤマンの輝きは、未来への希望を象徴しているようにも感じられる。
この感動の物語を、ぜひ多くの方に味わっていただきたい。