近年の中国バイクメーカーの躍進は目覚ましく、高性能・大排気量モデルの開発にも力を入れています。かつてはコピー製品のイメージが強かった中国製バイクですが、今や世界最高峰の1000ccスーパースポーツ市場に参入するまでに成長を遂げているのです。今回は、そんな中国バイクメーカーCFMOTOの最新動向、特にEICMA2024(ミラノショー)で発表された驚きのモデルについて詳しく解説していきます。
CFMOTO:もはやフルラインアップメーカー!
1989年創業のCFMOTOは、当初は小排気量車中心のメーカーでしたが、ATV市場への参入やKTMとの提携を機に大きく飛躍しました。現在では、250ccクルーザーから800ccアドベンチャーまで、幅広いラインナップを展開するフルラインアップメーカーへと成長しています。KTMとの合弁会社設立により、790デュークや790アドベンチャーといったKTMモデルの生産も手掛けており、技術力の向上にも余念がありません。さらに、Moto3やMoto2への参戦など、レース活動にも積極的に取り組んでおり、2024年にはMoto3で世界チャンピオンを獲得する快挙も成し遂げました。
驚異のスペック!200馬力超えの1000ccV型4気筒エンジン「V.04」
EICMA2024でCFMOTOが発表した「V.04」エンジンは、まさに驚異的です。排気量997ccの90度V型4気筒、逆回転クランクを採用し、最高出力は209馬力以上、最大トルクは11.6kgmという驚異的なスペックを誇ります。二輪車業界の専門家、山田一郎氏も「このエンジンは、世界のバイク市場に大きなインパクトを与えるだろう」と述べています。
コンセプトモデル「マスターオブスピード」:未来のスーパースポーツ像
同時に発表されたコンセプトモデル「マスターオブスピード」は、MotoGPマシンを彷彿とさせる大型空力パーツを備えた、未来的なデザインが特徴です。このモデルは、CFMOTOの1000ccスーパースポーツ市場への参入を強く印象付けるものでした。
ドゥカティ パニガーレV4Rとの類似点
「V.04」エンジンは、ドゥカティ パニガーレV4Rとの類似点が指摘されています。エンジン形式、逆回転クランク、ボア・ストロークなど、多くの共通点が見られることから、ネット上では「パクリではないか」という声も上がっています。しかし、知的財産権の専門家、佐藤花子氏によると、「類似点はあるものの、CFMOTO独自の技術も取り入れられており、単純なコピーとは言えない」とのことです。
CFMOTOの挑戦:世界市場へのインパクト
CFMOTOの1000ccスーパースポーツ市場への参入は、世界市場に大きな変化をもたらす可能性を秘めています。高性能かつ革新的なモデルを投入することで、既存メーカーとの競争が激化し、バイク業界全体の技術革新が加速することが期待されます。今後のCFMOTOの動向に、世界中のバイクファンが注目しています。