紅白歌合戦出場を控える星野源さんが、当初予定していた楽曲「地獄でなぜ悪い」から「ばらばら」への変更を発表し、波紋が広がっています。この変更の背景と、新曲「ばらばら」に込められたメッセージを読み解いていきましょう。
曲目変更の背景:映画監督の性加害報道と二次加害への懸念
当初、星野さんは「地獄でなぜ悪い」をギター弾き語りで披露する予定でした。しかし、この曲は園子温監督の同名映画の主題歌であり、園監督には性加害疑惑が報じられています。このことから、楽曲披露が性被害者への二次加害につながる可能性が指摘され、批判の声が上がっていました。
星野源(2024年12月撮影)
星野さん自身も公式サイトで、楽曲制作の背景を説明しました。くも膜下出血の経験を元に制作したものであり、映画のストーリーとは無関係であると強調しつつも、タイトルからヒントを得たこと、二次加害の可能性を完全に否定できないことを認めています。そして、紅白での歌唱曲は「ばらばら」に変更されました。
「ばらばら」選曲の真意:混沌とした世界へのメッセージ?
代替曲「ばらばら」の歌詞にも注目が集まっています。「世界はひとつじゃない ああそのまま ばらばらのまま 世界はひとつになれない」という歌詞は、今回の騒動に対する星野さんのメッセージとも解釈されています。
音楽ジャーナリストの柴那典氏は、「『ばらばら』を、この状況へのカウンターとして歌うということに、強烈な”星野源らしさ”を感じる。痛快ですらある」とコメント。高野寛さんも「この騒ぎの後に『ばらばら』を歌うこと自体が、メッセージなんだな」と投稿しています。
SNS上での反響:称賛と深読み
SNS上では、「曲目変更」や「楽曲変更」といった関連ワードがトレンド入り。星野さんの声明に含まれる「私たちは、あらゆる性加害行為を容認しません」という毅然とした姿勢に、称賛の声が寄せられています。
また、「ばらばら」の歌詞を、今回の件に対する痛烈な皮肉や風刺と捉える声も多数。「紅白で『ばらばら』を歌うことほど過激でパンクなことはない」「皆で一つになるとかそういうウソ臭い事を一刀両断にする曲」といったコメントが散見されます。
まとめ:紅白での「ばらばら」に込められた意味とは
紅白歌合戦での「ばらばら」のパフォーマンスは、単なる楽曲披露にとどまらず、複雑なメッセージを含んでいると言えるでしょう。星野さんは、この曲を通して何を伝えようとしているのか。大晦日のステージに注目が集まります。