メディアへの圧力:今も続く緊張感、政権による巧妙なメディア操作の実態とは?

日本の報道番組における政権からの圧力、それは過去の話ではなく、今もなお続いている現実です。TBS「報道の日2024 TBSテレビ報道70年~8つの禁断ニュース」では、この問題に鋭く切り込み、メディアが直面する緊張感と、巧妙化するメディア操作の実態が浮き彫りになりました。

過去から現在へ:繰り返される政権からの圧力

1968年、TBS「ニュースコープ」でキャスターを務めていた田英夫氏は、ベトナム戦争におけるアメリカの北爆を批判的に報道したことで、自民党政権からの圧力を受け、キャスターを降板させられました。

田英夫氏キャスター降板の報道写真田英夫氏キャスター降板の報道写真

番組キャスターの膳場貴子氏は、「ときの政権が圧力をかけてくる。これは今も続いている。昔の話ではないんですよね。今も緊張感のもとに、私たちは仕事をしているわけですが」と、現在も続くメディアへの圧力について言及しました。

第二次安倍政権以降:巧妙化するメディア操作

ジャーナリストの後藤謙次氏は、第二次安倍政権以降、メディア操作がより巧妙化していると指摘。「露骨な感じじゃないけど、もっと狡猾というか、巧みなメディア操作というのがあって」と述べました。

後藤氏によると、安倍政権はメディアの分断を巧みに利用し、特定のメディアには出演する一方で、他のメディアには出演しないといった手法を用いていたとのこと。

メディア掌握術:記者会見の操作とメディアの分断

さらに、記者会見においても、内閣広報官が司会を務め、質問する記者を政府側が指名するなど、メディア側が押し込まれている状況が続いていると指摘。メディアが一丸となってこの状況に立ち向かう必要性を訴えました。

メディアの独立性:報道の自由を守るために

政権からの圧力や巧妙なメディア操作は、報道の自由を脅かす深刻な問題です。メディアは権力から独立し、国民に真実を伝える役割を担っています。

メディア関係者は、圧力に屈することなく、報道の自由を守り抜く強い意志を持つことが重要です。同時に、私たち国民も、メディアリテラシーを高め、多角的な情報収集を心掛けることで、報道の自由を守っていく必要があると言えるでしょう。

膳場貴子アナウンサーの発言は、メディアが置かれている現状を改めて浮き彫りにしました。報道の自由を守るため、メディアと国民が共に意識を高め、行動していくことが求められています。