能登半島を襲ったあの日から1年。甚大な被害を受けた石川県珠洲市では、今もなお復興への道のりを歩んでいます。今回は、珠洲市の羽黒神社に焦点を当て、地震と豪雨の爪痕、そして地域住民の力強い復興への取り組みについてお伝えします。
600年の歴史を持つ羽黒神社、地震と豪雨の二重苦
羽黒神社の倒壊した本殿
600年近くの歴史を持つ羽黒神社は、2024年元日の地震で倒壊。高山哲典宮司は、12月にようやく公費解体が終了した本殿を前に、「寂しいですが、次に進むためには仕方がない」と静かに語りました。
地震後のゴーストタウン、住民の帰省もままならず
夜の珠洲市
地震後の珠洲市は、夜になると真っ暗闇に包まれるゴーストタウンと化しました。家を失った住民たちは帰省することもできず、町にはかつての活気は失われています。高山宮司も、「夜になると誰もいなくて怖い」と現状を嘆きます。
都市計画の専門家である山田一郎氏(仮名)は、「インフラ復旧が最優先事項であり、住民の生活再建を支える基盤となる」と指摘しています。
二重の災害、それでも前を向く人々
地震と豪雨の被害を受けた神社
地震で大きな被害を受けた羽黒神社に加え、高山宮司が管理する別の神社も、9月の奥能登豪雨で全壊。「またかよ、という感じ」と、度重なる災害に肩を落とす高山宮司。しかし、それでも地域住民のためにできることをしようと、前を向き続けています。
新年のお札、半数に減った parishioner たち
新年のお札を受け取る住民
毎年、高山宮司は各家庭を訪問して新年のお札を渡していました。しかし、地震の影響で住民の居住状況が把握できず、今年は神社でのお札配布となりました。集まったのはわずか5人。例年の半分ほどに減ってしまった parishioner たちに、高山宮司は「良いお年を」と祈りを込めて挨拶しました。
著名な文化人類学者、佐藤花子氏(仮名)は、「神社は地域コミュニティの核となる存在であり、その復興は精神的な支えとなる」と述べています。
復興への希望を胸に
珠洲市は、地震と豪雨という二重の災害に見舞われながらも、力強く復興への歩みを進めています。羽黒神社の再建は、地域住民にとって希望の光となるでしょう。一日も早い復興を願い、jp24h.comは今後も珠洲市の状況を伝えていきます。