2025年1月1日、チェジュ航空機が務安空港で墜落炎上事故を起こし、多くの尊い命が失われました。滑走路脇の鉄条網には、犠牲者を悼む人々の悲しみが綴られた手紙や花、供物が捧げられています。この記事では、事故現場の様子と、人々の追悼の思いをお伝えします。
墜落現場：鉄条網に揺れる19枚の手紙
事故現場から最も近い場所、滑走路脇の鉄条網。その向こうには、黒く焼け焦げた機体の残骸が痛々しく横たわっています。鉄条網には、犠牲者を追悼する19枚の手紙が風に揺れ、さながら悲しみの波のようです。前日までは3枚だった手紙が、一日で16枚も増えました。その下には、白い菊の花束、キンパ、コーラ、魚の干物、リンゴ、チョコパイ、焼酎、コーヒーなど、様々な供物が置かれています。
alt
手紙には、「会うのを先延ばしにしてばかりでごめんね、ずっと忘れないよ、天国で会おうね」「愛する私の友人へ、あなたの美しい顔を絶対に忘れないからね」など、犠牲者への切ないメッセージが綴られています。まるで梨泰院雑踏事故の時のように、人々の悲しみが現場に凝縮されているかのようです。
遺族や友人たちの悲痛な叫び
木浦市から訪れたキム・ジョンミンさん（58）は、「どんなに痛かっただろうか、私の心もとても痛い」と涙ながらに語りました。そして、持参した菊の花を鉄条網の下にそっと置きました。
「誰かにとって限りなく大切な人々、恨みと悲しみを分かち合うので、どうか良い所へとお導きください」「この世でかなえられなかった夢を、せめてあの世では必ずかなえられるよう願っています」「当たり前だと思っていた全てのことが決して当たり前ではないということを、一生忘れずに生きていくよ」
力強い筆跡で書かれたこれらのメッセージは、それぞれの思い出、それぞれの悲しみを物語っています。
広がる追悼の輪、そして事故原因の究明へ
光州市から追悼に訪れた人は、「新年の初日にもかかわらず悲しみに暮れている遺族の方々が気の毒で、ここを訪れた」と語りました。また、順天市から来た人は、「遠くから黒く焼け焦げた飛行機の残骸を見るだけで、犠牲者がどれほど苦しかっただろうかと涙が出る」と声を詰まらせました。
事故原因の調査も進められています。鳥の群れとの衝突後、「胴体着陸」を試みたものの、滑走路を超えてコンクリートの壁に衝突、爆発炎上したという情報も出てきています。機長や客室乗務員たちの勇気ある行動にも、追悼のメッセージが寄せられています。
務安空港事故：私たちにできること
この痛ましい事故は、私たちに改めて命の尊さ、そして日常の大切さを教えてくれます。 犠牲者の方々のご冥福をお祈りするとともに、ご遺族の方々には心よりお悔やみ申し上げます。
