信号待ちで前の車が少しずつ前進してくる「ジワ寄せ」。MT車に乗っている方は特に、ギアを入れ直す手間が増えてイライラしますよね。今回は、この「ジワ寄せ運転」をするドライバーの心理を交通心理学の専門家の見解を交えて解説し、よりスムーズな運転環境を作るためのヒントを探ります。
ジワ寄せ運転をする心理とは？
一体なぜ、ジワ寄せ運転をするドライバーがいるのでしょうか？近畿大学物理工学部准教授で交通心理士の島崎敢先生は、「運転者の注意配分」に問題がある可能性を指摘しています。
信号待ちでのジワ寄せ
最初は広めの車間距離で停車したものの、停車後に前方への注意を取り戻し、「思ったより空いている」と気づいてジワ寄せするケースが多いようです。例えば、スマートフォン操作などに気を取られていると、無意識に広めの車間距離で停車してしまうことがあります。
ジワ寄せは危険？無意識な行動が引き起こすリスク
島崎先生は、ジワ寄せ運転をするドライバーは「前方に十分な注意を払えていない可能性がある」と指摘します。ジワ寄せ自体は事故に直結するとは限りませんが、このような注意散漫な運転は、予期せぬ事態への対応が遅れ、事故リスクを高める可能性があります。
また、ジワ寄せ運転をするドライバーは無自覚であることが多く、指摘しても「事故にならないから問題ない」と反論される可能性も。このような意識の差が、ドライバー間の摩擦を生む原因となっています。
ジワ寄せ運転を減らすには？交通マナー向上の鍵
島崎先生は、運転マナーの向上には2つのアプローチが必要だと提唱しています。意図的なマナー違反には、運転者教育を通じて譲り合いの精神を育むことが重要です。一方、無意識的な行動に対しては、まずは本人にその行動に気づいてもらうことが大切です。
ジワ寄せ運転のイメージ
交通ルールを再確認したり、周囲のドライバーへの影響を意識する「メタ認知」を促すことが効果的です。自分自身の運転行動を客観的に見つめ直すことで、無意識なジワ寄せ運転を減らすことができるでしょう。
まとめ：安全運転で快適なドライブを！
ジワ寄せ運転は、ドライバー間のイライラの原因となるだけでなく、潜在的な危険も孕んでいます。交通ルールとマナーを守り、周囲の状況に気を配ることで、より安全で快適な運転環境を実現しましょう。周りのドライバーにもこの記事をシェアして、交通マナー向上に貢献してみてはいかがでしょうか？
