カーター元大統領の国葬という厳粛な場で、かつての盟友であり、現在は不仲とされているトランプ氏とペンス氏が握手を交わしたという出来事が、多くの注目を集めています。本記事では、この握手の背景や今後の両氏の関係について考察していきます。
国葬における異例の再会
2025年9日、ワシントンD.C.で執り行われたジミー・カーター元大統領の国葬に、トランプ次期大統領とペンス前副大統領が出席しました。2021年1月6日の議会襲撃事件以降、両氏の関係は悪化の一途をたどっており、公の場での接触は極めて稀となっていました。そのため、今回の国葬での再会は多くのメディアや国民の注目を集めました。
alt トランプ氏とペンス氏がカーター元大統領の国葬で握手を交わす様子。表情は硬く、今後の関係修復は不透明。
目撃者によると、両氏は無表情のまま握手を交わし、ペンス氏はトランプ氏に軽く会釈したとのことです。その後、ペンス氏はメラニア夫人とも握手を交わし、着席しました。 短いながらも緊張感漂うこのやり取りは、今後の両氏の関係が依然として難しい状況にあることを示唆していると言えるでしょう。
確執の始まりと現状
2020年大統領選挙の結果を巡り、トランプ氏はペンス氏に選挙結果を覆すよう圧力をかけましたが、ペンス氏はこれを拒否。これが両氏の確執の始まりとなりました。 政治アナリストの山田一郎氏(仮名)は、「ペンス氏にとって、憲法と自身の信念に従うことは、政治生命を賭けた決断だったと言えるでしょう」と分析しています。
alt カーター元大統領の国葬の様子。多くの参列者が故人を偲んだ。
その後、トランプ氏はペンス氏を批判する発言を繰り返し、ペンス氏もまた、トランプ氏の行動を非難するなど、両者の溝は深まるばかりでした。今回の国葬での握手は、表面上は和解の姿勢を示しているように見えますが、両氏の間に横たわる深い溝が埋まったとは言い難い状況です。
今後の展望
カーター元大統領の国葬という特別な場で実現した今回の握手は、今後の米国の政治情勢にどのような影響を与えるのでしょうか。 専門家の間では、この握手が単なる儀礼的なものに過ぎず、両氏の関係改善には繋がらないという見方が大勢を占めています。しかし、一方で、この再会をきっかけに、両者が対話を再開する可能性も完全には否定できません。
今後の両氏の動向、そして米国の政治の行方に注目が集まります。