「ゴミ収集車に吸い込まれる勉強机」を見て、泣き崩れた両親…それでも業者に片付けを依頼する《子を亡くした親》の胸中


【写真】「どうしても捨てられない」「こんなモノも好きだった…」生前、娘が残したモノ【ビフォーアフター(22枚)】

■娘の病室に残った遺品の片付け

 イーブイに来た最初の依頼は、ある高齢の母親からのものだった。大腸がんと闘病していた娘が、入院先の緩和ケア病棟で亡くなったという。依頼内容は、パソコン1台と段ボール5〜6個を、病室から隣の市にある自宅へ運んでほしい、というものだった。

 遺品整理業者が扱うには少量だが、病室の荷物としては多い。それは、入院生活が長期にわたっていたことを物語っていた。

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 それから約1カ月半後、同じ母親から2回目の依頼が入った。今度は、亡くなった娘が住んでいた賃貸マンションを空にすることが目的だった。

 現場のスタッフは状況をそう説明する。いわゆる「ゴミ屋敷」という状態ではない。しかし、一般的な1人暮らしの家と比較すると、モノは多めだった。

 リビングにある食器棚の引き出しを開けると、スーパーマーケットやコンビニエンスストアでもらってきたと思われるプラスチックのスプーンや割り箸が、詰め込まれていた。「いつか使うだろう」と保管しておいたモノだろうが、そのほとんどは使われることがないまま残されている。



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