太陽に最接近したアトラス彗星(C/2024 G3)が、なんと16万年ぶりに地球から肉眼で観測できるかもしれないというニュースが世界中を駆け巡っています。 一体どんな彗星なのか、どこで、いつ見られるのか、詳しく見ていきましょう。
アトラス彗星(C/2024 G3)とは?
アトラス彗星(C/2024 G3)は、2024年にNASAの「小惑星地球衝突最終警報システム(ATLAS)」によって発見された彗星です。 その周期はなんと16万年! 今生きている人類で、この彗星を見たことがある人はいません。まさに一期一会の天体ショーと言えるでしょう。
いつ、どこで見られる?
アトラス彗星は2025年1月13日に太陽に最接近(近日点)を迎えました。専門家によると、近日点前後の数日間が観測のチャンスとのこと。南半球では日の出前の東の空、近日点通過後は日没後の西の空に注目するのが良いとされています。
アトラス彗星(C/2024 G3)
北半球、特に日本では観測が難しい可能性もありますが、諦めるのはまだ早いです。 光害のない暗い場所を選び、双眼鏡や小型望遠鏡を使うことで、観測のチャンスが広がります。
彗星の明るさは?金星のように輝く可能性も!
NASAはアトラス彗星の明るさの予測は難しいとしていますが、金星と同じくらい明るく輝く可能性もあると示唆しています。 これは肉眼でも十分に見える明るさです。 しかし、彗星の明るさは予測が難しく、当初の予想よりも暗くなることも多いため、過度な期待は禁物です。
専門家の声
イギリス、キングス・カレッジ・ロンドンのシャム・バラジ博士によると、アトラス彗星は太陽から約1300万キロメートルの地点を通過すると予測されています。 彗星の明るさや見え方は予測不可能な要素が多いものの、近日点通過後数日間は観測のチャンスがあるとのこと。 バラジ博士は、光害のない場所を選び、双眼鏡や小型望遠鏡を使用することを推奨しています。 また、日の出前や日没後、空を注意深く観察し、彗星の位置を特定することが重要だと述べています。
宇宙からの観測
なんと、国際宇宙ステーション(ISS)に滞在中のNASA宇宙飛行士ドン・ペティ氏が、アトラス彗星を撮影し、その画像をソーシャルメディアに投稿しました。宇宙からの貴重な彗星の姿は、私たち地球に住む人々にとって、宇宙の神秘への憧憬をかきたてるものと言えるでしょう。
国際宇宙ステーションから撮影されたアトラス彗星
16万年ぶりの訪問者、アトラス彗星。 観測できるチャンスは限られていますが、夜空を見上げ、宇宙の神秘に触れてみてはいかがでしょうか。