電動キックボードの進化形、電動シートボード。座って楽々移動できる手軽さから利用者が増加していますが、その裏で深刻な問題が浮き彫りになっています。今回は、この電動シートボードの危険性について、実際に街中で目撃した事例を交えながら解説します。
外国人観光客による危険運転の実態
先日、都内で衝撃的な光景を目にしました。外国人観光客の二人組が、電動シートボードで信号無視、歩道走行など、危険な運転を繰り返していたのです。まるで無法地帯と化したかのような状況に、唖然とするしかありませんでした。
電動シートボードに乗る外国人
彼らが利用していたのは、アメリカ発のシェアサービス「Lime」の電動シートボード。手軽に利用できる反面、交通ルールに対する意識の低さが問題視されています。
法律の穴:無免許・ノーヘルで歩道走行が可能
驚くべきことに、現状では電動シートボードは、無免許・ノーヘルでの歩道走行が合法とされています。「特例特定小型原動機付自転車」という分類に該当するため、電動キックボードと同様の規制しか適用されないのです。
歩道走行する電動シートボード
この法的 loopholes は、交通安全上の大きなリスクとなっています。自転車安全利用五則推進委員会の田中一郎氏(仮名)も、「現状の規制では、歩行者との接触事故の増加は避けられないでしょう」と警鐘を鳴らしています。
シェアサービス「Lime」の進出と海外での規制
Limeは、日本国内の企業が二の足を踏む中、積極的に事業を展開しています。しかし、海外ではパリ、マドリード、シンガポールなど多くの都市で、Limeのサービスは規制または禁止されています。その理由は、事故の多発です。
簡単すぎる利用手続き:道交法クイズだけで乗車可能
実際にLimeの電動シートボードを借りてみましたが、手続きは驚くほど簡単でした。スマホでQRコードを読み取り、簡単な道交法クイズに答えるだけで、すぐに利用開始できます。免許証の提示も不要で、16歳以上であれば誰でも利用可能です。
この手軽さが、交通ルールを理解していない利用者の増加につながっていると言えるでしょう。交通安全教育協会の佐藤恵子氏(仮名)は、「手軽さゆえに、交通ルールへの意識が低いまま利用してしまう人が多い。より厳格な規制と利用者への教育が必要」と指摘しています。
事故多発の危険性:早急な対策が必要
現状のままでは、電動シートボードによる事故の増加は避けられないでしょう。利用者への交通安全教育の徹底、そして法整備の見直しなど、早急な対策が求められています。