NEC社員の性的暴行事件を受け、採用活動指針を厳格化

NEC社員による女子大学生への性的暴行事件を受け、NECは採用活動指針を大幅に改定しました。この事件は、就職活動中の学生の安全確保と企業の責任について、改めて社会に警鐘を鳴らすものとなりました。

事件の概要とNECの対応

2024年1月8日、就職活動中の女子大学生に性的暴行を加えた疑いで、NEC社員の岡田一輝容疑者(29)が逮捕されました。NECは直ちにこの事実を認め、被害者とその関係者への謝罪コメントを発表。同時に、再発防止策として採用活動指針の厳格化を打ち出しました。

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厳格化された採用活動指針のポイント

今回の事件を受けて、NECは採用活動における社員の行動をより厳しく制限する指針を策定しました。主な変更点は以下の通りです。

面会場所と時間の制限、誓約書の提出義務化

社員が学生と面会する際は、場所、時間などを上司と採用担当者に事前に届け出ることを義務付けました。また、採用に関わる全社員に、指針を遵守することを誓約する誓約書の提出を義務付けています。

面会場所の限定と時間制限の強化

従来は個室での面会を禁止していましたが、新たに会社施設と大学構内以外での対面での面会を全面的に禁止しました。面会時間は平日の午前9時から午後6時までに限定し、飲酒は一切禁止となりました。

ハラスメント相談窓口の設置

学生が安心して就職活動を行えるよう、ハラスメントに関する相談窓口を設置しました。学生からの相談に迅速かつ適切に対応することで、早期の問題解決を目指します。

専門家の見解

人事コンサルタントの山田花子さん(仮名)は、「今回のNECの対応は、企業として当然の責任を果たすための第一歩と言えるでしょう。しかし、真の再発防止のためには、指針の徹底だけでなく、企業文化そのものを見直す必要がある」と指摘しています。 社員教育の強化や、ハラスメント防止のための研修の実施など、継続的な取り組みが不可欠です。

今後の課題と展望

NECは、今回の事件を重く受け止め、再発防止に全力を挙げるとしています。事実関係の確認後、逮捕された社員に対しては厳正な処分を行う方針です。 企業の社会的責任として、学生が安全に就職活動を行える環境を整備することが求められています。 NECの取り組みが、他企業の模範となり、より安全で透明性の高い採用活動の実現につながることが期待されます。