トランプ氏元側近バノン氏、イーロン・マスク氏を痛烈批判!その真意とは?

アメリカ次期大統領ドナルド・トランプ氏の元側近スティーブン・バノン氏が、実業家イーロン・マスク氏を「大統領就任式までに追放する」と痛烈に批判しました。一体何が両者を対立させているのでしょうか?本記事では、二人の確執の背景にある「移民問題」と「アメリカ第一主義」の行方を探ります。

バノン氏の怒り:マスク氏は「真の邪悪な人物」?

バノン氏は自身のポッドキャストやメディアイベントで、マスク氏を「顔を引き裂いてやる」「真の邪悪な人物」などと攻撃しています。かつてトランプ氏の首席戦略官を務めたバノン氏が、今や側近であるマスク氏に牙をむく理由はどこにあるのでしょうか?

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バノン氏は、外国人労働者向けビザ「H-1B」に反対の立場をとっています。優秀な外国人材を必要とするマスク氏とは対照的に、バノン氏は「アメリカ人の雇用が奪われる」と主張し、移民受け入れに反対しているのです。早稲田大学の中林美恵子教授は、バノン氏の過激な発言の背景には、マスク氏というビッグネームを利用して自らの「真のMAGA(アメリカ自国第一主義)」をアピールする狙いがあると分析しています。

マスク氏vs.バノン氏:移民問題をめぐる対立

二人の対立の根源は、移民労働者向けビザ「H-1B」をめぐる意見の相違にあります。ハイテク企業などが必要とする高度人材の確保を目的としたこのビザについて、マスク氏は移民政策の解決策として必要性を訴えています。マスク氏のようなIT業界の大物を中心とした「テック派」は、国籍に関わらず優秀な人材を求めています。

一方、トランプ氏の支持基盤である「MAGA派」は反移民の立場を掲げており、テック派とMAGA派は移民問題をめぐり対立しています。

トランプ氏のジレンマ:テック派とMAGA派の間で揺れる

では、トランプ氏自身はこの問題をどう考えているのでしょうか?過去には「H-1B」ビザを批判していたトランプ氏ですが、最近のインタビューでは一転して支持を表明し、マスク氏擁護の姿勢を見せています。

中林教授は、トランプ氏は「テック派」と「MAGA派」のどちらの支持も失いたくないと考えていると分析しています。しかし、「アメリカ第一主義」に傾きすぎると、マスク氏がトランプ氏から離れる可能性も否定できません。トランプ氏が国内製造業の復活と労働者保護という公約を果たせるかが、今後の鍵となるでしょう。

まとめ:アメリカ社会の分断を映し出す二人の対立

バノン氏とマスク氏の対立は、移民問題をめぐるアメリカ社会の分断を象徴しています。トランプ氏はこの対立をどう乗り越え、自身の公約を実現していくのでしょうか?今後の動向に注目が集まります。