【ソウル=仲川高志】韓国のソウル西部地裁は18日、内乱容疑などで拘束された尹錫悦(ユンソンニョル)大統領の逮捕状を発付するかどうか審査した。尹氏本人が出席し、約45分間発言した。自身が宣布した戒厳令は大統領の統治行為であり、拘束は不当だと主張したとみられる。19日午前にも審査結果が明らかになる見通しだと韓国メディアは伝えている。
審査には尹氏の弁護団や高位公職者犯罪捜査庁(公捜庁)の捜査関係者らも出席した。地裁は、公捜庁などの合同捜査本部が作成した捜査書類を確認し、事案の重大性、証拠隠滅や逃亡の恐れの有無を検討した。弁護団に加わる尹甲根(ユンガプグン)弁護士は終了後、「事実関係などについて誠実に説明し、答えた。裁判所の決定を待つ」と述べた。
捜査本部は15日に尹大統領を拘束し、17日に逮捕状を地裁に請求した。逮捕状が発付されれば、最長で20日間、尹氏を拘束して取り調べることが認められる。請求が棄却されれば尹氏は釈放される。
尹氏はソウル拘置所から同地裁まで法務省の護送車で往復した。審査が行われている間、尹氏の支持者らは同地裁を取り囲む形で集会を開き、「不法拘束」「弾劾(だんがい)反対」などと繰り返し叫んだ。