民主候補確実のバイデン氏、結束に課題 米大統領選サンダース氏撤退 

[ad_1]



バイデン前米副大統領(左)とサンダース上院議員=3月15日(ロイター)

バイデン前米副大統領(左)とサンダース上院議員=3月15日(ロイター)

 【ワシントン=黒瀬悦成】米大統領選は8日、急進左派のサンダース上院議員(78)が撤退を表明し、今後は民主党の候補指名を確実にしたバイデン前副大統領(77)が共和党現職のトランプ大統領(73)の打倒に向け、分裂状態の民主党をどうまとめ上げていくかが大きな注目点となってきた。

 サンダース氏が民主党の指名争いに敗れた最大の理由は、同党支持者の大多数が同氏の左派的な主張にノーを突き付けたためだ。

 民主党は一方で、かつては同党の支持層だった白人労働者が共和党に流れたことなどから左傾化傾向を強めており、中道穏健派に位置付けられているバイデン氏も党内左派への配慮は不可欠となっている。

 バイデン氏としての急務は、ここまでサンダース氏を熱狂的に支持してきた若者層らを取り込むことだ。

 バイデン氏は8日、サンダース氏の撤退表明を受けた声明で、サンダース氏およびその支持者について「これまで顧みられず、実現も難しいとみられていた争点を政治的議論の中心に据えることに成功した」などと繰り返し称賛した。

 また、サンダース氏が唱えた気候変動対策や所得格差の是正、公立大学の無償化、学費ローン債務の緩和などの公約に取り組んでいくとも言明した。

 しかし、ロイター通信と調査会社イプソスが3月12日発表した全米合同世論調査によると、サンダース氏の支持者のうち、バイデン氏が本選候補に選ばれた場合は同氏に投票すると答えたのは51%にとどまるなど、急進左派と穏健派の亀裂は非常に深い。

 しかも、サンダース氏が選挙戦の撤退を表明しながら、残る予備選・党員集会でも一般代議員の獲得を目指し続けると表明したことで、同氏の支持勢力が直ちにバイデン氏支持に回る公算は極めて小さくなった。

 トランプ氏は早速、ツイッターで「バーニー(サンダース氏)が代議員を(バイデン氏に)明け渡さないどころか、さらに集めるそうだ。一体どうなっているんだ」とからかった。

 一方、バイデン氏はここまで「トランプ氏に勝てる候補」を最大の売り物にしてきたが、本選での両者の対決を想定した両者の平均支持率は、昨年11月ごろまでは10ポイント差以上でバイデン氏が上回っていたのが、最近では6ポイント台まで差が狭まっている。

 新型コロナウイルス感染の拡大で米経済が急減速するという、本来なら現職大統領には逆風となる状況下で、トランプ氏の支持率は感染対策への取り組みが評価されて現時点で上昇傾向にある。新型コロナという未曽有の変数に左右され、当面は本選の勝敗が見通せない状況が続きそうだ。

[ad_2]

Source link