旧正月(ソルラル)は韓国の最大級の祝祭日。家族で過ごす伝統的な行事ですが、近年は長期休暇を利用して海外旅行を楽しむ人が増えています。今年の旧正月連休は最大9日間と大型連休となるため、海外旅行ブームが到来しています。中でも日本は人気旅行先として急上昇しており、その背景を探ります。
旧正月連休、海外旅行予約が急増!
韓国の主要旅行会社各社が発表したデータによると、今年の旧正月連休(1月25日~30日)の海外旅行予約は昨年比で大幅に増加しています。旅行予約サイト「マイリアルトリップ」では、航空券の予約が2倍以上に増加。東南アジアは前年の4倍、日本は1.5倍と驚異的な伸びを見せています。
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旅行会社「黄色い風船」でも、パッケージ旅行の予約が前週比で約2.5倍に急増。旅行先として日本が全体の40%を占め、ベトナム(20%)、中国(18%)がそれに続いています。西ヨーロッパ(8%)、オーストラリア(7%)といった長距離旅行先も人気を集めていることから、旅行者のニーズが多様化していることが伺えます。
なぜ日本が人気?その魅力を探る
韓国で日本旅行が人気を集めている理由はいくつか考えられます。まず、地理的に近く、短期間でも気軽に旅行できる点が挙げられます。LCCの就航増加や円安も後押しとなり、費用を抑えて旅行を楽しめるのも魅力です。さらに、日本のアニメや漫画、ゲームなどのポップカルチャー人気も高く、聖地巡礼やイベント参加を目的とした旅行者も多いようです。
食文化も大きな魅力
グルメも日本旅行の大きな魅力の一つ。新鮮な寿司やラーメン、日本の伝統的な和食など、韓国では味わえない多彩な食文化が旅行者を惹きつけています。「韓国料理研究家協会」のキム・スンヨン氏(仮名)は、「日本の繊細な味付けや盛り付けは韓国の食文化とは異なる魅力があり、多くの韓国人が日本の食文化に魅了されている」と指摘しています。
各社の動向と今後の見通し
「ハナツアー」や「キョウォンツアー」でも、日本やベトナム、ヨーロッパ、中国といった方面が人気を集めています。特に「キョウォンツアー」では、西ヨーロッパや東ヨーロッパといった長距離旅行の予約も好調です。同社の関係者は、「今年の旧正月は最大9日間の連休となるため、ヨーロッパ旅行の需要が高まっている」と分析しています。
旧正月連休はまだ先ですが、既に多くの旅行予約が入っており、今後さらに増加することが予想されます。日本への旅行需要も引き続き高水準で推移すると見込まれ、観光業界への経済効果も期待されます。