【ソウル＝小池和樹】韓国の尹錫悦（ユンソンニョル）大統領の戒厳令宣布をめぐり、尹氏側の弁護団は２０日、尹氏自身が憲法裁判所で２１日に開かれる弾劾（だんがい）審判の弁論に出席する予定だと明らかにした。戒厳令宣布の正当性を訴えるものとみられる。尹氏と弁護団は２０日、ソウル拘置所内で弁論のための準備を行ったという。
一方、尹氏は２０日も、予定されていた高位公職者犯罪捜査庁（公捜庁）の取り調べには応じなかった。公捜庁などの合同捜査本部によると、公捜庁はこの日、尹氏をソウル拘置所から公捜庁に連行して取り調べを行おうと、捜査員を同拘置所に派遣したが、尹氏が拒否し、実現しなかった。
尹氏は１５日に拘束され、１６日以降の取り調べに応じていない。逮捕された１９日の取り調べも拒否し、拘置所にとどまっている。公捜庁は尹氏の拘束期限について、「検察との協議が必要」とした上で、最長で２月７日になると明らかにした。
警察は２０日、尹氏が逮捕された１９日と前日の１８日、逮捕状を発付したソウル西部地裁に侵入したなどとして、ユーチューバーを含む計９０人を拘束したと発表した。
