東南アジアで初めて、タイで同性婚が認められる法律が施行されました。2025年1月23日、バンコクの特設会場には、待ちわびた多くの同性カップルが朝から集まり、婚姻届を提出。喜びに満ちた笑顔と祝福の声が響き渡りました。本記事では、歴史的な一日となった同性婚解禁の様子と、当事者たちの喜びの声をお届けします。
同性婚、ついに実現!喜びに沸くバンコク
バンコクの特設会場は、ウエディングドレスや民族衣装に身を包んだカップルたちで溢れかえっていました。長年の夢がついに叶った喜びを分かち合う姿は、まさに感動的。タイのプラユット首相も会場を訪れ、祝福の言葉を贈りました。
altタイの民族衣装を身につけた同性カップルが婚姻証明書を手に、満面の笑みを浮かべている
この歴史的な出来事は、LGBTQ+コミュニティだけでなく、多くの人々に希望と勇気を与えました。タイ社会における多様性と包摂性への大きな一歩と言えるでしょう。
高校の同級生カップル、4年の同棲を経てついに結婚
高校の同級生として出会い、交際をスタートさせたクアンポン・コンペットさん(32)とプロイナパット・ギラットスクンさん(33)も、この日、婚姻届を提出しました。
「結婚は夢のまた夢だと思っていた」と語る2人。タイの伝統的な結婚式を4月に控えて、家族も喜びを分かち合っているとのこと。当初は交際に反対していたクアンポンさんの家族も、今では2人の関係を温かく見守っています。
法的保障のない苦悩の日々からの解放
これまでは婚姻関係になかったため、マンション購入時のローンや、ギラットスクンさんの緊急手術の際の同意書など、様々な場面で困難に直面してきた2人。「2人の関係には何の保証もないと突きつけられるようだった」と、クアンポンさんは当時を振り返ります。
今回の法改正により、「男性」「女性」といった言葉が「個人」に、「夫婦」が「カップル」に変更。同性カップルも、相続や養子縁組、配偶者への治療の同意など、異性婚と同様の権利が認められるようになりました。
今後の展望とクアンポンさんの願い
クアンポンさんは「ありのままの自分でいられる人が増えてほしい」と語り、この動きが他の国にも広がることを願っています。 著名な家族法専門家であるソムチャイ氏(仮名)も、「今回の法改正は、タイ社会における人権保障の大きな前進であり、他のアジア諸国にも良い影響を与えるだろう」と述べています。
この法改正は、タイ社会の多様性と包摂性を象徴する出来事であり、今後の更なる発展が期待されます。
まとめ:愛は平等、未来への希望
タイの同性婚解禁は、長年の努力が実を結んだ歴史的な一歩です。多くのカップルが待ち望んだこの日が、新たな時代の幕開けとなることを願います。