天皇皇后両陛下の長女である愛子さまが、この秋に初めての単独海外ご公務として東南アジアの内陸国ラオスを訪問されることが決定しました。天皇陛下は会見で、「愛子のラオス訪問が、わが国とラオスの友好親善関係の増進につながることを願っています」と述べられ、愛娘の新たな一歩に期待を寄せられています。しかし、この晴れ舞台となるはずのラオスで、近年日本人による重大な人権問題が表面化し、現地に大きな波紋を広げています。
在ラオス日本大使館が異例の警告を発出
ラオスにおける日本人によるおぞましい行為に対し、在ラオス日本大使館は6月17日、「ラオスにおける児童買春に関する注意喚起」と題する文書をホームページに掲載しました。この文書では、《昨今、SNS上でラオスにおける日本人による児童買春を示唆するような内容の投稿が見受けられます》《違法行為は厳に慎むようにしてください》と、強い言葉で日本人渡航者や滞在者に警告を発しています。
注意喚起では、児童買春がラオス及び日本の法律で禁じられている犯罪であること、相手の年齢を知らなかったとしても罪を免れないこと、そして日本の法律に基づき厳正に処罰されることが明記されています。さらに大使館は、「日本警察は積極的な事件化に努めている」と強調し、取り締まり強化を示唆しています。この大使館による具体的な警告内容は、過去に類を見ないほど踏み込んだ異例のものと受け止められています。
ラオスで日本人による児童買春が横行する背景
近年、ラオスでは一部の日本人男性による児童買春が横行しているとの指摘があります。2000年代初頭までは、隣国タイで同様の問題が見られましたが、タイの経済発展に伴い、より貧困が深刻なラオスへとその現場がシフトしたと言われています。ラオスの貧困状況は深刻で、国民の多くが一日数ドル未満の生活を強いられています。特に農村部では、貧困のために子供たちが売春目的で売買されることも日常茶飯事だといいます。こうした状況に目を付けた周辺国のアジア人だけでなく、現地の声では日本人男性の姿が特に目立っていると報告されています。
愛子さまのラオスご訪問への期待(沖縄にて)
SNSでの「コレクション」誇示と現地の動き
問題をさらに悪化させているのが、日本人男性によるSNSへの投稿です。ベッドに座る少女の写真を「コレクション」のように並べたり、児童買春行為を自慢するかのような文章を投稿する事例が見られます。さらに、これらの投稿に対して、称賛や肯定的なコメントが付くという信じがたい状況も報告されています。
こうした目を覆いたくなるような惨状に対し、ラオスに在住する日本人活動家たちが問題提起を行い、署名運動を展開する事態に発展しました。今回の在ラオス日本大使館による注意喚起は、こうした批判の声の高まりと、大使館に提出された署名を受けて、早期の対応を迫られた結果と見られています。
天皇陛下がラオスを訪問された際の民族衣装姿
愛子さまご訪問が早期対応のきっかけか
今回の注意喚起がこのタイミングで行われた背景には、愛子さまのラオスご訪問があるとの見方が有力です。宮内庁が愛子さまのご訪問を発表したのが5月23日。その後、ラオスにおける日本人による問題が注目され始め、6月上旬に大使館に署名が提出されました。そして、署名提出からわずか8日後の6月17日には、前述の注意喚起が発表されています。大使館から外務省や日本の警察庁にも迅速な情報共有が行われたとのこと。この対応の早さは極めて異例と言えます。大使館としても、天皇家の長女である愛子さまのご訪問を目前に控え、この深刻な人権問題を放置することはできなかったのでしょう。今後、悪質なケースに対しては、見せしめ的な逮捕に踏み切る可能性も指摘されています。
天皇陛下も期待を寄せられる愛子さまのラオスご訪問は、日本とラオスの友好を深める貴重な機会です。しかし、その訪問が予定される国で、日本人による児童買春という許しがたい蛮行が横行しているという暗い現実が立ちはだかっています。今回の日本大使館による異例の警告は、この問題を看過できないという強い意志の表れであり、国際社会における日本の責任が改めて問われています。
参考文献:
Yahoo!ニュース / NEWSポストセブン