中居正広氏の女性トラブルに関するフジテレビの対応が波紋を広げる中、経済学者の高橋洋一氏がABCテレビ「教えて!ニュースライブ 正義のミカタ」に出演し、フジの危機管理体制に疑問を呈しました。高橋氏は特に、元総務省幹部である山田真貴子氏が取締役に名を連ねていることに強く反発。「クソの役にも立たない」と痛烈な批判を浴びせ、スタジオは騒然となりました。
フジの危機管理体制に疑問符
番組では、中居正広氏の女性トラブルに対するフジテレビの対応について議論が展開されました。危機管理においては、生え抜き幹部だけでなく、外部から招聘された幹部が厳しい声を上げることで信頼回復につながるという意見が出ましたが、高橋氏はこれに異論を唱えました。
高橋氏は、フジ・メディアHDおよびフジテレビの取締役に、菅政権時代に内閣広報官を務めた山田真貴子氏が名を連ねていることを指摘。1回目の記者会見を非公開で行ったフジの対応について、「こんなの、オープンにしなきゃダメって簡単に言えるじゃない。何で言わないの?」と首をかしげ、「話聞いてないんじゃない?クソの役にも立たないなあって正直思ってる」と痛烈に批判しました。
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この発言に、司会の東野幸治氏は「たぶん聞き間違いです!そんなはずない!土曜日の生放送で、そんな汚い言葉をいうはずない!」と慌ててフォローを入れ、スタジオは笑いに包まれました。
元内閣広報官の取締役就任に矛盾
高橋氏は、「内閣広報官でね、記者会見仕切ってる人が行ってるのに、なんであの記者会見。なんですかって思うじゃないですか」と、山田氏の経歴とフジの対応の矛盾を指摘。一方で、「山田さんも辞めざるを得なくなったから」とも付け加えました。
山田氏は2021年、総務審議官時代に菅義偉首相の長男が勤務する会社から接待を受けていた問題で国会を騒がせ、辞任に追い込まれました。今回の問題発生後も、村上誠一郎総務相の会見で、山田氏がフジ取締役であることに関する質問が飛んだと報じられています。
過去の不祥事がフジの対応に影響?
2019年に総務審議官を務めていた山田氏は、菅首相の長男が勤務する会社から7万4千円相当の接待を受けていたことが発覚。和牛ステーキや海鮮料理といった高額な接待を受けながら、国民への説明責任を果たしていなかったとして批判を浴びました。この一件は国会でも追及され、当時の加藤勝信官房長官が説明に追われる事態となりました。
今回のフジの対応にも、過去の不祥事の影響が見て取れるとの声も上がっています。広報の専門家である山田氏が取締役に就任しているにも関わらず、記者会見の対応が不適切であったことは、フジの危機管理体制の欠陥を露呈していると言えるでしょう。
今後のフジテレビの対応に注目
高橋氏の批判は、フジの危機管理体制の根本的な問題を突くものと言えるでしょう。今後、フジテレビがどのように対応していくのか、注目が集まります。